今回は、AW3巻です。
黒雪姫さんの水着姿という甘いシーンもありながら、全体としては結構読者にダメージを与えるというか毒もあり、そして早く続きが気になる終わり方でした。
あらすじ
2年生に進級したハルユキは、チユリと転校してきているタクと同じクラスになる。1年生の中にバーストリンカーがいなさそうとの事で安堵する一方、アバターを得たチユリの能力はかなり希少な回復術師だった。
剣道部に所属することとなったタクは、模擬戦で1年の能美征二に敗北する。その動きは明らかにバーストリンカーを匂わせるものだったが、学内ネットワークには名前が表示されていなかった。調査を進めるハルユキだったが、能美の罠にハマってしまう。
感想
アクセル・ワールドも3巻となり、これまでの下敷きがある事でかなり面白さを感じるようになってきました。個人的には、ハルユキにとって最初のバトル相手であったアッシュ・ローラーの喋り口調だったり、良い感じのライバルみたいな立ち位置になっていたりが面白かったです。
今回の話としては、謎の新入生が襲来!という所でしょうか。黒雪姫が修学旅行で不在にしている間に襲いかかる悲劇が、それなりに大事という。次回に続くという終わり方だったので、能美が何者でどういう絡繰りを使ったのかが不明なままなんですよねぇ…。兄の存在も仄めかされていましたし。
とりあえず、チユリに関しては問題なくアプリの資格をクリアしたばかりか、争奪戦が予想されるヒーラーという。その辺りは動きがなかったものの、ラストで何故能美を助けたのかは気になる所です。
能美の罠に関してはまず、シャワー室の男女を惑わさせる事でハルユキを女子更衣室へと入らさせしめました。謎に容量が多いデータには気を付けよう…。チユリの裸挿絵は中々に衝撃的でしたが、何とか大事には至らず。それでも、隠しカメラを見つけさせることで、二重の罠を仕掛けているとは能美くんしたたか過ぎる。
それから、ハルユキの飛行能力を奪うという必殺技。これはえげつない。バトル中だけとかそんな事はなく、バトル後も奪ったままとかそんなんトラウマになるぜ…。これを以て、ハルユキをポイントを貢がせる犬にしようとしたと。
そんな絶望的で自暴自棄に陥ったハルユキを助けたのは、アッシュ・ローラーでありその親のスカイ・レイカーでした。この立ち塞がった壁に対しての修練という流れは、バトル物ではお決まりですね。
にしても、心意というゲームシステムを思いの力で捻じ曲げる概念は、SAOアリシゼーションなんだよなぁ。いや強化外装の時からおやおやと思ってたけども。筆者あとがきで、ゲーム小説としては禁じ手みたいにかかれてましたが、別にありなんじゃないかなーとは個人的に思います。途中でそういう概念が…となると話は変わりますが。
必死の登攀で力を得て、強化外装まで貸してくれたスカイ・レイカーは、何と黒雪姫と昔仲間だったらしい。色々あったけれど、ゲームに没頭し過ぎて現実を疎かにするなとか良い事言ってました。あと、黒雪姫と違って巨乳らしい()
あとは、タクの友情にも感動しました。ハルユキが翼を奪われてからというもの喋れなくて喧嘩をしたりしたものの、タクはタクで能美の弱点を独自に調べて、ハルユキの力になろうとしていたと。心強い。
ただまー能美も底が知れない所があって、コイツ自身も心意を駆使していて、2vs1で何とか追い詰めたものの、最後のチユリなんだよなー。続きが気になります。
今回のbest words
あ、言っておくが私の能力を超えるお願いは無理だからな。鼻からスパゲッティ食べるとか (p.65 黒雪姫)
あとがき
バーストリンカーを現実に利用するのが羨ましいですねー。カンニングし放題だったり、精神と時の部屋だったり。
口絵がどれも良かった!