今回は、AW2巻です。
のっけから妹登場というスタートから、そこそこシビアな展開を辿りつつも1冊として纏まったストーリーで面白かったです。
あらすじ
レベル4まで駆け上がったものの、飛行の対策が練られ始め絶賛停滞中のハルユキ。
「おかえりなさい、お兄ちゃん!」
そんな日常を打ち破ったのは、そんな一声だった。家に帰ると、身に覚えのない妹が待ち構えていた。ハルユキのいとこを騙った上月由仁子(ニコ)は、レベル9《スカーレット・レイン》こと赤の王その人であった。
ユニの狙いは《災禍の鎧》の破壊。クロム・ディザスターという伝説的バーストリンカーの置き土産とも言うべき強化外装は、持ち主の精神を汚染するという。現在の所有者はユニの属する赤のレギオンメンバーであり、《無制限中立フィールド》へ討伐に向かうのだが、そこに黄の王の横槍が入り…。
感想
赤の王が現実的に接触してくるという衝撃の出だしでしたが、ニコのストーリーとして綺麗に着地していたので良かったです。
バーストリンカーは最年長でも高校生くらいで、小学生にしてマセてるニコもナマガキではあるんですが、良いキャラクターではありました。
話としては、《災禍の鎧》という所有者を捕食者へと変えるアイテムがあって、その破壊をニコがハルユキらに手伝って貰うという感じ。ニコがそれに拘るのは現所有者がニコのゲームにおける《親》だから。出藍の誉が当人を追い込んでた面もありそうです。
《無制限中立フィールド》については、モンスターが出てきたり、プレイヤー同士で戦うことになったり、離脱がポイントに行かないと出来なかったりという認識で良いかな。
そこで、黄の王が罠を張ってて、ニコの断罪を狙っていたと。しかしながら、当時《災禍の鎧》がポップした際に隠していたのは黄の王で、今の所有者を唆した疑いがあり。
黒雪姫も当時のトラウマが色々ありつつ、何とかハルユキが頑張って事態を終息させたという所だけれども、クロム・ディザスターの怨念はまだ消え去っていなさそうなのが怖い所。
それから、《災禍の鎧》に取り憑かれていた本人は現実では無事そうだったので、良かったですね。ニコもその男の子も孤児だったらしく、そういう設定はSAOっぽさも出てるなぁ。
黒雪姫×ユニの百合もありです。
今回のbest words
お帰りなさい、おにーいちゃん! (p.339 ニコ)
あとがき
チユリもバーストリンカーになれるのかどうか。
筆者あとがきは、ツーリングで牧場に行って猫にパンを掻っ攫われる話。ほのぼの。