今回は、Kaguya5巻です。
最終巻。1巻を読んだ時から展開に付いていけないなーと思っていましたが、そのまま終わってしまった印象です。ストーリーもキャラクターも全てが中途半端で、最後まで何がしたかったのか分からず仕舞いでした…。
あらすじ
死に垂とする宗太を助けたのは銀の箱舟の神父レイモン・ドイエだった。親に捨てられる抔したムーンチャイルド達が暮らす箱庭で過ごす宗太らは、7番目のかぐや姫アリサに出会う。銀の箱舟の加入を薦められた宗太の決断は…。
アリスの天候を操る能力によって、豪雪に見舞われる月乃宮。取り込んだアルテミスコードの使用が可能となったゆうひの転移能力を用いて、宗太らは3ヶ月ぶりに月乃宮の地に降り立つ。
感想
ずっとこの作品について貶して来ましたが、最終巻を読んでもその評価を覆す要素はありませんでした。結末も、ご都合主義で安直なアルテミスコードが地球から無くなって良かったねというもの。完璧劣勢から最後は少年(ゆうたと命名)が出て来て、ゆうひと共に事を収めたらしい。結局、主人公何もやってないし。
異能が根絶したところで絶対これまでの爪痕は残るし、そも月とか杏奈とか何がしたかったんよ…。杏奈が敵なのか味方なのか最後まで分からない。いや、最後は宗太達を庇って死んだのなら…。でも死なないって言ってた筈だけど。
レイモンも死んだのに生き返ったり、操られてたのかもあやふや。というか、勝手に7人目のかぐや姫出すなよ…。福島さんも何がしたかったのか分からん。宗太も宗太で親切心(老婆心?)で出て来た福島さんに揶揄ばっかりで胸糞悪い。
ひなたも急に記憶を失って黒髪になったり、まさかの視力が回復したりと意味不明。しかも、あっさりその後記憶が戻ってるし。その後目が見えてるのかも分からんし、脈絡がなさ過ぎでしょ…。
そんな訳で、読んでてこのストーリーで何がしたかったのかが全然分からない。キャラクターも言動が薄っぺらいし、常に目的が曖昧模糊として面白みの欠片もなかったです。
僕の読解力がないだけなんですかねぇ。もしかしたら読む人が読んだら高尚なメッセージのある物語なのかも知れないし、あれば他の人の感想なんかも覗いてみよう。
今回のbest words
そーたとひなたをいじめる人、ゆうひは嫌い (p.168 ゆうひ)
あとがき
正直ノーコメントなんですが、この作品の後にさくら荘、青ブタという傑作が生まれるのが不思議だなー。ある意味、今作の暗い雰囲気を取っ払って現実路線に切り替えたら、上手くいったのかな。
でも、それだけではない気はします、主人公の扱い方とか。良い意味での捻くれ方とか。よく考えたら、空太も咲太も宗太のように特別凄い才能って訳じゃないのは共通してるのか。