心和のラノベ感想

1ヶ月15冊読了目標!

ねこシス 感想

ねこシス 2009.3

 

今回は、ねこシスです。

猫又の姉妹が人間界で生きて、苦悩と楽しさ半々を知っていくみたいな話でした。

俺妹が出て少し後の刊行ですが、描かれたのは俺妹の前という作品。猫耳を描くのが上手いイラストレーターとしてかんざきひろさんが選ばれたというエピソードは感慨深いです。

あらすじ

人間と離れて暮らす猫又の東雲家にはかぐら、千夜子、美緒、鈴の四姉妹がいた。5度目の挑戦で人化の術に成功した美緒は、人間としては先輩の千夜子や鈴に助けられながら、人間として7日間のお試し期間を過ごすことに。

耳と尻尾を隠せるようになった4日目より学校へと通い始める美緒。クラスは、妹の鈴のいるクラス。そんな時、帰り道で捨て猫を見かけてしまい…。

感想

単品として読むのであれば物足りない一方、千夜子と黒猫の関係性などを想像しながら読むと面白い、そんな作品でした。平和でほのぼのでも満足できる!という方にはお勧め出来る感じ。

基本的には、人間へと化けたばかりの美緒を中心に、猫の時との体の変化に戸惑いながらも、人間界で生きていく面白さ楽しさと、一方で大変さを体感していく話でした。そりゃ猫なのだから、授業が眠いのは仕方ないよねみたいな。

捨て猫の件では、お嬢様の我儘でそういう出来事が起こっていたけれども、快活な鈴の友達である西園ひかりの助けもあって、解決。悪い人間もいれば良い人間もいるという。ひかりは、鈴の正体が分かっても友達でいてくれるとのことで温かいです。

千夜子も助けに来てくれていて、アニメを逃す辛さを語っていたのは面白かったです。というか、この千夜子が正に俺妹の黒猫にとても類似していて、ツンとしていたり、〜頂戴。みたいな口調だったりするけど、根は優しい感じでした。

それから、千夜子が人間の彼氏を家に連れてくるシーンでは、京介か?と期待しましたが別人でした。オタク趣味全開で撃退していたように見えつつも、本人はそのつもりはなかった様子。不器用なんだろうなー笑。

猫魈って何ですか…?

今回のbest words

ええ、いつかは東京ビッグサイトで、壁サークルになれればいいな (p.83 千夜子)

あとがき

黒猫は実は猫又で…と想像すると面白いんですが、この作品は俺妹とは独立してるのかなーという気もします。現実の裏でこんなことがと思えるとまた楽しい。