心和のラノベ感想

1ヶ月15冊読了目標!

ヴァルプルギスの後悔 Fire.2 感想

ヴァルプルギスの後悔 Fire.2 2009.8

 

今回は、ヴァルプルギスの後悔2巻です。

ビートのディシプリンの最後で、凪に杭が刺さっているという状況になっていましたが、まさに凪がそうなるまでが描かれた回でした。凪視点だと常に先手を打たれ続けている気がします。そして、織機頑張って…。

あらすじ

統和機構の合成人間チーム、トラス・アトラス。統和機構にとって利用価値がなくなった者の抹殺が任務の6人グループは、笠置ゆかりという寺月の後釜的存在を狙うが、凪らによって阻止される。

高代亨は、谷口茂樹とその妻の鏡子の護衛として国際空港にいた。そこへ現れたアルケスティスは、イナズマを物ともせず、ヴァルプの前身である鏡子を凝縮によって〈世界樹の杭〉へと変えてしまう。

織機綺と谷口正樹は、健太郎が追う村津隆を密かに捜索し発見する。暦の予言する運命に従って行動する隆に導かれ、トラス・アトラスと戦闘になり、綺はリキ・ティキの能力を駆使しながらも自己嫌悪に襲われる。そこへ凪やラウンダバウト等の面々も救出に向かうのだが…。

感想

まだ2巻ということで、ストーリーが先行していて事情やキャラクターの内面辺りはまだ掴み切れてないという感じ。とりあえずは、凪に宿っているヴァルプルギスと、暦に宿っているアルケスティスの因縁の戦いに、周りが巻き込まれているというのが大枠の所。

織機に関しては、凪の為に行動したいと思っててもそれが全て裏目に出ているのが辛いです。無力で役立たずとされながら、能力を得たのにこの仕打ち…。死ぬことで、リキ・ティキ本来の力になるようですが、どっちにしても凪には重荷でしかないんですかね…。

今回の話では、凪に〈世界樹の杭〉が刺さってしまうことと、それぞれの面々がどっちの陣営に立つのかというのがメインだったのかなと思います。凪は生きてはいるものの、どうやって杭を抜くのか、反撃の芽があるのか現時点では全く光明がないんですが…。

ダイアモンズに関しては、何かまぁアルケスティス寄りなんですが、パールにとっては統和機構の残党を味方に付けるというのが目的なのかなぁ。今回で、トラス・アトラスの生き残りや、MPLSではないものの正樹を陣営に入れようというシーンがありました。釘斗博士は敵側?

一方で、凪にビートと朝子が合流したのもそうだし、朱巳と飛鳥井仁の接触なんかもプラスには働きそうです。

今回のbest words

もっとも卑屈な者は、同時にもっとも傲慢な者でもある (p.92 霧間誠一)

あとがき

筆者あとがきは、夢を諦めるとか見るとかそういう話について。要は夢は破れたとしても大事ってことか。原動力や奇跡を起こし得るという意味で。

村津は、もう一度暦に会う事を原動力に生きて、使い捨てにされながらも最後はやり切ったような表情であった。それが物語っているということか。