心和のラノベ感想

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狼と香辛料Ⅱ 感想

狼と香辛料


今回は、狼と香辛料2巻です。

前回は相手の裏をかいて儲けようとして夜襲に遭い、今回は投資の為に買ったものが大暴落して借金を負うという。どんだけロレンス虐めるの?笑って感じなんですが、めちゃくちゃ面白かったなぁ。

あらすじ

香辛料を売る際に相手商人の詐欺を見抜き、大量の武具を仕入る事に成功したロレンス。しかし、その武具を売りに行ったところ、武具の価値が大暴落していることを知らされる。さらに悪いことに、ロレンスは武具に有り金以上の金銭を費やしていた為、一転借金を背負ってしまう。

借金返済のためにロレンスに与えられた日数は2日。知人などを頼ってお金を融通して貰おうとするも、大き過ぎる借金の前では焼け石に水であった。そこで、ホロが提案したのは金の密輸で…。

感想

いつもピンチになってるな…という気もしつつ、ピンチがあるからこそハラハラして、それに人間味も出て面白いんだなとも感じました。まぁ、欲目で自分の手持ち以上に投資するのが悪いと言えばそれまでなんですけどね笑。

特に心にくるシーンは、金を借りに回るロレンスが、女を連れて回る奴があるか!と叱責された後に、ホロの差し出す手を振り払って拒絶してしまうところ。ホロの、落ち込むロレンスの近くに居てあげたいという気持ちが分かるところがまたね…。まぁ、すぐにロレンスも悪いことをしたと気付くのと、ホロとしても自分で反省してたので大事に至らなかったのは良かったです。というか、ちゃんと見捨てないホロも偉いよなぁ。

今回のポイントは、羊飼いのノーラでした。序盤に狼からの護衛役として出て来て、終盤に起死回生の金の密輸で、雇い主の教会に反感を抱いている的な話も伏線となって、キーパーソンになる展開も良かった。羊に金を食わせて入国すると。この時代はCT検査がなくて良かった。エネクっ!が癖になる。

ノーラは才能がありながら不遇な子って感じでしたが、金の密輸の成功で多分仕立て屋の夢を叶えたんだろうなぁ。とは言え、ホロにとっては単に嫌いな羊飼いとしてだけではなく、軽く恋敵みたいな見方もしてたんだろうなと。最後のオチなんかもそれを彷彿とさせる。呼びやすさはホロ笑。

あとは、今回もホロは狼化してました。森の狼の恐ろしさを感じると共に、ホロが同族に対して恥を忍んで宥めたと。

にしても、商人は悪どい奴が多い。ある意味超効率的に行動しているとも言えるのだけれど。最初の香辛料の量り売りで建物を傾けていたというのもそうだし、恐らく武具をロレンスに売った商人は武具の価値暴落を既に知っていただろうし、金の密輸で一時仲間となったレメリオ商会が口封じで裏切ってきたり。

ただ、最終的に勧善懲悪でホロがレメリオ商会の人々を蹴散らしていったのはスカッとしましたね。ロレンスがお人好しだから殺しはしてないけど。うーんまぁ、ホロの正体を見せちゃうのはどうかなという気もする、抑止力が働いているとは言え。

今回のbest words

わっちの腹は金を好まぬ (p.352 ホロ)

あとがき

香辛料で儲けた時に、何で現金で貰わないんかなぁとも思いつつ、武具は必ず儲けられるという慢心もあったのかなとも思いつつ。でも世の中には絶対はないのかも知れませんねということで。

いや本当この2巻は面白かった。また次回も楽しみです。

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