今回は、ダンまち18巻です。
約1年半ぶりの新刊。と言っても、今現在作者の6ヶ月連続刊行の真っ只中なので、大森さんお疲れ様です!って感じですね。『豊穣編』完結。
アストレア・レコードとかファミリアクロニクルとか未読なんですが、内容的には問題なし。勿論読んでいればより楽しめると思いますが。今後どこかのタイミングで読みたい(ソード・オラトリアも…)。
あらすじ
ヘスティアファミリアとフレイヤファミリアの『戦争遊戯』。ルール決めは神会でも難航を極めたものの、勝負の方法は『神探し(ハイド・アンド・シーク)』に決定。多くのファミリアがヘスティア陣営に付き『派閥連合』を組むに至るも、ギルド本部の意向等によりロキファミリアの参加は見送りとなってしまう。
前回『戦いの野』で鍛えられたベルは、ステータスの更新でレベル5へと到達。しかし、第1級冒険者を多数有するフレイヤファミリアとの対決は、熾烈を極めるのだった。
感想
14巻を彷彿とさせる600ページ超え笑。読み終わって思うのは、今回の戦いはフレイヤへの復讐というよりかは、フレイヤの恋を終わらせてシルという娘に戻す為の話だったんだなと。シルの方がフレイヤにとって、女神でいるよりも素直な、自然な方だったみたいな。
結果から見れば、ヘスティア陣営が勝ってフレイヤファミリアは解体され、フレイヤ自身は周りからの歓迎というか引き止めで、シルとして生きていくという結末。魅了に惑わされる『愛』ではなく、『恋』をしたものの、そもそも魅了が効かない=憧憬がいるというのが皮肉なところで。でも、ベルはフレイヤの期待には応えられなくても騎士として守ると誓ってめでたしって感じか。まぁ、一応フレイヤも吹っ切れたと見て良いのかな。
そして、まぁ完璧に絶望的だった『派閥連合』が勝てた要因も色々ありました。2階級昇進を果たしたリューの参戦、『豊饒の女主人』らの参戦(しかもミアがレベル6笑)、ヘディンの裏切り+ヘグニの追従、アーニャやダフネのデバフや春姫のチートバフなどなど…。
驚いたのは、さらっとリューさんがベルに告白したところですね笑。今後どうなることやら。そういえば、カサンドラの予言はリューが来ることだったんだなぁ。
あと好きなシーンは、最後のリリの意思を汲み取ったヴェルフのとこですね。中盤以降全然名前を見かけないと思ったら、這ってたのヴェルフだったのか!と。
でも何と言ってもヘディンの存在が大きかったなぁ。ヘイズら『満たす煤者達』の再生効果のせいでジリ貧感ありましたし。単なる裏切りじゃなくてフレイヤが素直なままでいられる為にヘスティア側に付いたと。もうベルを見る目が師匠のそれでした笑。
それから、オッタルが当然ながら強過ぎました笑。獣化する代わりに体力とか減少するのは弱そうだけど。
ただ、ページ数多かった割にフレイヤと幹部達の出会いの回想が軽かったのが残念な気はしました。まぁ本筋はコロコロ変わる戦況なんでしょうけど。それに、敵がモンスターではなく見知ってる相手だからこそやりづらさはあったのかなと。まぁ、とにかくレベルがインフレしてきてるなー。
後半の見開き2枚のせいか中盤辺り全然挿絵がなくて読むの大変だった!笑
今回のbest words
間に、合ったぞ…………リリスケ (p.589 ヴェルフ)
あとがき
ここまで長くシリーズが続きつつ、18巻にしてこの分厚さというのは驚きの一言でした。基本的には、キャラの魅力と展開が中心になる中でここまで膨らませるんだから凄い。
次回から新章「学区編」らしいですが、どんな話になるかな?ヘスティアファミリアは戦勝金と名誉で安泰な気もしますが。『強靭な勇士』らがどこの所属に流れるかも気になる。あとは、『氷園』とか『黒竜』討伐とかが今後のキーワードになるかなぁ。