悪魔のミカタ② インヴィジブルエア 感想

悪魔のミカタ② インヴィジブルエア


今回は、悪魔のミカタ2巻です。

1つの巻に1つの事件(知恵の実)ということで、2巻は指定したものを透明にするスプレーである《インヴィジブルエア》が登場しました。途中にこのアイテムが生まれたきっかけの挿話があったのは良かったです。

あらすじ

前回の事件から4ヶ月。悪魔のミカタとなったコウは、アトリから新たな事件を聞く。《インヴィジブルエア》と舞原邸で起きた不可解な盗難事件が絡んでいるらしい。

舞原姉が気に入った彫刻家、朝比奈大元から買った彫刻の1つ《マリア・ドール》がトラックの搬送中に消失し大理石に変わっていた。そして同時に、乗車していた大元の娘の菜々那も消えたのだというが、《知恵の実》の使用は2回らしく…。

感想

面白い面白くない以前に、内容が全然理解出来なかったです。読みやすいんだけれども、脈絡が無さすぎて分かりづらい。読者を置いてけぼりにしてる感強い。いや、これ僕が読解力ないだけなのか…?

《インヴィジブルエア》は色々な使い方が出来るようで、表面だけを消して中身だけ見せたり、逆に透明を元に戻したり、果ては光の屈折を操ったり。でも1番の見所は舞原邸に勤める部下たち(ほとんど女子)が《インヴィジブルエア》によってセミヌード状態になるところでしょう。それでも変態キャラがいなくてあまり盛り上がってない気もしましたが…。

犯人もそうゆうのが目的ではなくて、服だけ透明にする事で帯同している武器を見極めるというのは頭良いなと。まぁ、何よりジィ・ミーの可愛さに尽きる。

今回の事件では樋口と菜々那というキャラが出て来る訳ですが、樋口は口絵で特徴は無しとか書かれていて笑、逆に菜々那はお転婆娘といった感じの赤毛の少女で、やり取りから見ると何故か菜々那は樋口を好いているように見受けられます。

ただ、結果的に樋口は菜々那よりも《マリア・ドール》を選ぶという結末。ここでよく考えてみると、赤毛というと赤毛のアンという物語が想起されます。早い話、赤毛はコンプレックスの象徴みたいな。2巻の最初と最後に髪の話題が出てくるのも意味があるんだろうなぁ。

また、《インヴィジブルエア》の元の話を紐解くと、醜悪な顔の男が勃発した戦争から村長の娘を助けたものの、娘は視力を失う。共に過ごす中で、視力を回復する手段を得て、彼の顔を見たい娘と見せたくない男と…という話なんですが、結末は明示されてないもののバッドエンドっぽくて、人柄を愛していると信じきれて本当の愛を知る的な話にはならなかったのかな…と。

中盤は結構バトル展開でびっくりしました。ミステリーとは。

「立っていては立つ事はできないのだ」とか織田ゴム長とか名言も多かったですね。「スンズツをシルタメに」というのはどういう意味なのか分からなかったのですが。

今回のbest words

はうあっ! (p.178 ジィ・ニー)

あとがき

『夕日を連れた男』だとか想像力で《知恵の実》の実態が変容するだとかストーリーの根幹に関わってくる話も少し出てきました。キャラの掘り下げ話もそろそろ…。

青ブタの咲太がヒロイン達にする茶化しは許せるのに、コウの女誑しが気に触るのは何でだろうなぁ。年季の違い?笑