心和のラノベ感想

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刀語 第十二話炎刀・銃 感想

刀語 第十二話炎刀・銃 2007.12

 

今回は、刀語12巻です。

最終回。うーん、これバッドエンドなんじゃないの?ってくらいのモヤモヤ感…。

あらすじ

尾張へと戻る所、立ち塞がった右衛門左右衛門の炎刀・銃の凶弾に倒れるとがめ。先日の七花の挙動からとがめの素性が割れてしまった為である。

生かされた七花は、単身で尾張城に殴り込みをかける。家鳴将軍家御側人十一人衆および変体刀を蹴散らしながら、天守閣を目指す。

感想

えー、冒頭でとがめが死亡した瞬間に頭が真っ白になりました。完全無欠にどうしようもない。その割には最後は七花が否定姫と一緒にいたりと訳分からない。いや、これも何かの毒なのか…?西尾さんは金髪キャラが好きなのかもというのは邪推ですか笑。

七花と右衛門左右衛門の戦いでは、七花が死ぬ覚悟での吶喊によって銃弾を受けながらも勝利を掴む結果でした。しっかし、この時代に自動式と回転式拳銃はチート過ぎる…。

それから、そもそもの11人抜きに関しては全くお話にならない仕合いで、折角集めた刀を壊していくのは最終回らしくもあり、悲しくもあり。

四季崎の未来改竄については、鎖国の日本が外国の襲撃を受ける予知の回避にあったらしい。これに関しては、現実でも可能性の話ではあったことで、平和で安穏なだけでは頑迷固陋で、少しハッとさせられる点でもありました。

最終的には、七花が現将軍を暗殺したものの、改変自体は上手くいかなかった様子。運命の修復機能というか、変える事の難しさ、ですかね。でも、とがめが生きていたら日本が壊滅する方向に向かっていたのだとすれば、悪くなかったという話なんでしょうか?

にしても、最後までとがめと七花がわいきゃいして、まにわにが掻き乱してというのを想像していた所もあったので(まにわに全滅してるけど)、この12巻は衝撃的だったと言って良いのではと思います。

全12本集めたぜ!で温かいエンドではなかったですねー。これまで積み上げてきた物を最後に崩していく、尾張で終わりとは最初の頃から考えていたことなのだろうか。

今回のbest words

わたしはそなたに、惚れてもいいか? (p.54 とがめ)

あとがき

右衛門左右衛門って何で否定姫にあんなに心酔してたんだろうなぁ。

筆者あとがきは、目的と手段の話。歴史の人物も真っ直ぐに事を成した訳ではないのでは、とか。歴史はかくも美化され過ぎる嫌いがあるのかも。