心和のラノベ感想

1ヶ月15冊読了目標!

ゴールデンタイム7 I'll Be Back 感想

ゴールデンタイム7 2013.10

 

今回は、ゴールデンタイム7巻です。

やなっさん、千波、リンダの間で揺れる恋愛模様、万里のもう一つの人格との間の折り合いをどうつけていくか、暗雲立ち籠めるおまけんといった内容でした。隠し事って早めに白状した方が傷は浅いのかも…。

あらすじ

良い形で同窓会から帰ってきた万里は、いつものメンバーから手厚い迎えを受ける。髪をばっさりと切った岡ちゃんに、おまけんの撮影を名目にやなっさんは遂にリンダ狙いである事を皆に告げる。しかし、今までリンダとの過去を話せていなかった万里は、ここでも話す事が出来ず自己嫌悪に陥る。

おまけんは11月の学祭を控えて、まず私大連で都内のお祭りに参加する。しかし、急な4年生の参加や万里の奇行により、連の本部長から縁を切られてしまう。

感想

色々と動きがあった点は良かったと思います。まー、キャラクターが弱いというかもう少し掘り下げて愛着が湧いてくると、もっと楽しめる気はしますが。

まずは、超音波こと岡ちゃんですが数年来の髪を切ってショートにしてしまいました。皆の前では何でもない、イメチェンくらいのニュアンスで言っていましたが、読者にはやなっさんへの失恋なんだろうと分かる。

そして、万里がリンダと仲良さそうにしていると、万里を痛罵する。これは、当然やなっさんの気持ちを踏み躙る万里への譴責であると共に、後に岡っちゃん本人は、リンダと万里が上手く行けば自分の元にやなっさんが来るという浅ましい思いもあったと言う。

何かこういうドロドロさは好きだなーと思うのですが、万里が得してばかりなのは少し面白味に欠けるなぁとも思ってしまう。仲直り出来たのは良かったです。

ただ、万里も万里で一応は、リンダとの関係を今更周囲に打ち明けられずに悶々としたり、もう一つの人格に乗っ取られて、大学生以降の自分の生きた痕跡が失われるのではないかと恐れたりはしてました。ま、早めにリンダとの事を言わなかったのは自己責任でもありますが。

リンダのやなっさんへの渋い対応は、何で自分の事を好きになるの?という部分が起因らしい。なので、交流を増やして好きな所を伝えていけば可能性はある?とも思う。

香子とのシーンは甘かったです。謎の自作エッフェル塔を持ってきてパリ気分でS○X突入間際での、焼肉食べ放題の後遺症で断念したり。ただ、万里が母から譲り受けた指輪を香子に渡すかどうかで、一悶着はありそうなラストでした。

次回は、学祭というイベントがありますが、おまけんとして連の協力が得られない中どうそれを彩っていくか、恋愛模様がどこに終着するか、万里の人格はどこで安定するかという所でしょうか。明るい雰囲気で終われるか。

今回のbest words

意外と、結構こう、ほら万里、あの三年生のちょっと顔の上半分が阿部慎之助的な人いるじゃん (p.162 柳澤)

あとがき

最後のシーンがまた嫌な終わり方でしたねぇ…。実際に指輪を香子に渡そうとして拒絶されたのだろうか。リンダを必要としてしまう万里を咎めたのか。

次回が最終巻という触れ込み無しだったけど、無理矢理終わらせたというオチじゃない事を祈る。まぁ、分厚かったし捩じ込んだだけ説もある。