今回は、ブギーポップ2巻です。
VSイマジネーターの上下の上巻。同時発売とは珍しい。でも、2冊に分けてくれた方が読み易いので助かる!
今回も1巻に似た世界観、複数人視点や筆致で、分からないけど先が気になる独特な感じでした。
あらすじ
予備校の美術講師をしながら、生徒の進路相談を熟す人気の塾講師、飛鳥井仁。飛鳥井には、人の胸付近に、普通の人には見えないその人の欠落のようなものが見えていた。とある帰り道に、人に憑依する奇怪な存在(イマジネーター)に出会う。
別の日、飛鳥井は路地裏で不良に囲まれていた男女を助ける。その谷口正樹と織機綺は付き合っていたのだが、織機は何やら心に罪悪感を抱えているようで…。
感想
また話が時系列通りじゃないし、まだ謎の部分も多くてあらすじ書くのが難しいパターン…笑。それでも不思議と読めてしまうのだから興味深い。徐々に話の流れは見えてくるんだけれども、まだふわふわしてるというか。
登場人物もリセットされるのかと思いきや、藤花や凪はちらっと出てきていました。というか、毎章凪の父の格言みたいなのが出てくるし、谷口も実は凪の腹違いの弟っぽい。
イマジネーターについてはPart1とあってほぼ正体は分からず仕舞い。一方で、織機が何者なのかが気になるところ。怪しげな合成人間?スプーキーEとの関係、統和機構というワードも出てきましたが、ブギーポップの敵となる勢力なのか。
今回面白かったのは、谷口と無愛想げな織機のデート模様かなーと思います。海外から戻ってきた谷口は女受けが良く、クラスの男子らからは軽いいじめや嫉みを受けていたという設定で、ちょっかいをかけてきた男らに対して助けに入った?のが織機で。
そして、この織機の場の収め方に度肝を抜かされました。上半身を開けされるという。一応、飛鳥井が介入した事で事なきを得る訳ですが、そこから始まる好きなのか嫌いなのかはっきりしないけれど続くデート的な付き合いが何か良いなと。ケチャップを舐め取るシーンなんかもうね。
飛鳥井に関しては能力もそうですが、末真(そういえばこの子も1巻に出てたキャラ)が目撃したシーンの通り、イマジネーターと邂逅して?人ではなくなってしまったのかなーというように見える。
安能くんはホモストーカー??
今回のbest words
いやあ、空がきれいだなあ! (p.97 谷口正樹)
→織機が実はこのセリフを真に受けているというのが分かるのがまた良い。
あとがき
この作品を読んでいると、人には色んな思惑があって人間社会ってそういうのが交差して成り立っているんだなーという気持ちになります。そして、人の姿で紛れ込む敵を倒すブギーポップ、そんな構図で良いのかしら。
筆者あとがきはまた独特!