心和のラノベ感想

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狼と香辛料Ⅷ 対立の町〈上〉 感想

狼と香辛料Ⅷ 対立の町〈上〉


今回は、狼と香辛料8巻です。

3人旅が始まりエーブに追いついてからの話でした。そして、狼の骨の情報収集に加えて町でも大きな騒動が起き始めるといった感じ。サブタイトル通りの上下巻構成。

あらすじ

ホロの狼化によって、ケルーベの町に一足先に到着しエーブと再会する。一悶着ある訳ではなく、商人同士利害が絡まないとあってまた普通に接するのだった。エーブの紹介でジーン商会のレイノルズに会い、銅貨のからくりを用いることなく、狼の骨の件に絡んでいるであろう事を突き止める。

ケルーベの町は南北を川で分かち、北と南では土地に纏わる借金の問題で対立の様相を呈している。ロレンスを出し抜いたエーブもこの町では端役といった立ち位置に、ロレンスは軽く落胆をしつつ、イッカクの陸揚げにより町の喧騒が高まっていく。

感想

エーブとの再会が予想以上に穏便だったのは少し驚きでした。ホロが筋肉痛だったのが幸いしたのか。と言っても、後ろから刺すとかそういう大それたことは難しいと思うので、出し抜かれたことは出し抜かれたこととして多少は忌々しく思っても、次は騙されないという気持ちで接するというところでしょうか。

それに加えて、エーブがケルーベ近辺の事情に精通していることもあって、それはそれこれはこれと割り切れたというのもあるかも。何だかんだエーブもしぶといというか、色んな人脈があって強いんかなぁと思いました。

そして、気になっていた銅貨の箱の問題ですが、銅貨を互い違いに入れるかどうかで嵩増ししてたって感じですかね。中身を開けて枚数を数えない風習を逆手に取った形か。

確かに本も一方向に積んでいくよりも表裏で積んでいった方が低くなるなーと思って、そういえばコルって本に纏わる詐欺で価値の下がる本を大量に掴まされてたよな…と。そう考えるとホロとロレンスが気付かずコルだけが気付いたのにも納得かも?でも、コルが詐欺で掴んだ用紙からの推理を過信するのも危険な気はしますけどね…。

今回は話が結構大きくなっているようで、一商人の行動で何か変わるかなぁという気もしますが、ロレンス側の目的としては依然狼の骨の件の阻止?になるんでしょうか。エーブに付くことと、同商会のキーマンに付くことのメリットデメリットが少々分かりづらいんですが…。

今回のbest words

まぁ、一つ助言をしておけば、嘘をつく最大のコツは、これは考えようによっては嘘ではないと自分に言い聞かせることだ (p.170 ロレンス)

あとがき

コルが良い弟子してましたね。3人になったことで情報収集も捗っている感じです。

今回も命がかかった話にはならなさそうですが、どちらかサイドには付かないといけないだろうし、動くお金が大きいと命が軽くなるという話もあったので果たして。