心和のラノベ感想

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〆切前には百合が捗る 感想

〆切前には百合が捗る


今回は、〆切前には百合が捗るです。

妹さえいればいればいい。13巻の最後に挙げられていたプロットの1つがGA文庫から出た作品ですね。カクヨムGA文庫って強い繋がりがあるのか?と思いましたが、作者あとがきによると、前々から声はかかっていたらしい。

妹さえの世界観と共通の部分があって、サブキャラとして京も登場。U35さんの絵も好きですが、大分描く人によってキャラの印象変わりますねー。

あらすじ

「L(レズビアン)」である事を周りに打ち明けた白川愛結は、友人や家族から距離を置かれてしまう。嫌気が差した愛結は、東京に逃げてくるも、当然のようにすぐに行き場を失ってしまう。

従姉妹の京の元へ身を寄せると、あれよあれよと京の担当作家である海老ヒカリを紹介され、身の回りの世話をする対価として2人での生活がスタートする。

感想

面白かったです。女子2人がわちゃわちゃしてるだけで楽しめるのだから、百合というジャンルは凄いよねと。平和なのが良い。

 ヒカリは、妹さえでも名前だけは出ていた受賞作家で、『心臓をさがせ』のインパクトは覚えてました笑。よく〆切をぶっちぎっては担当の京とぶつかり合っているという感じですが、実は実家が金持ちらしく、めちゃくちゃ羨ましい境遇…。

一方の愛結は、田舎の出のため世間知らずな部分があって、そこをヒカリによく揶揄われながらも奮闘する子犬のようなキャラ。家事などは忠実にやってました。 一目惚れから始まって、同じ時を過ごしていく内にヒカリの内面まで惹かれて、最後にはしっかり付き合うところまで進展してくれました。ヒカリの方も愛結が手放せないようになってきたと。

組み合わせとしては、大人っぽいヒカリと子供っぽい愛結なんですが、時にはズボラなヒカリに対して、しっかり者の愛結が目立ったり、愛結の一方的な愛かと思いきや、ヒカリが思わせぶりな事を言ったり、そんなバランスが見ててほんわかしました。

正直なところ、愛結が途中にヒカリに付き合っている人いますか?と聞いて、いないと返答があった時には、読者としても嬉しくなりました笑。どちらも健啖家なのも良い。

スカイツリーなどにお出かけしたり、DIYで棚を自作したり、ニジマスを釣りに行ったり、温泉旅行に行ったり、うん、ずっと見てられますね。

途中に出てきた「原稿に追われているとき『この原稿が終わったら思いっきりゲームしたり部屋の大掃除したり凝った料理を作ったりするぞー』なんて考えたりするんだけど、いざ原稿が終わってなんの憂いもなく自由に行動できるっていう状況になると、不思議とあんまりゲームも料理も掃除もやる気にならなくて、結局昼間からコンビニのおつまみ食べながらお酒飲んで寝ちゃったりするのよ」とヒカリが言うシーンがありましたが、共感できますねぇ。

忙しい時は、早くゲームとか読書したい!って思ってても、休みの日になると何となく時間を無駄にしてしまったり。適度な緊張感とか逼迫感が必要なのかも。まぁ、やるべき事を先に終わらせて後で楽をするってのは大事ですね。

今回のbest words

今日は五月三十二日です (p.185 海老ヒカリ)

↑愛結の誕生日が6/1なのも含めて面白い笑。

あとがき

何か下の名前を呼び合い始めるタイミングってエモいですよね〜d(^_^o)

百合と随所に出てくる作家特有のネタもあって、面白かったです。喧嘩はして欲しくないけれど、付き合った後平坦なのも退屈になるし、どう展開するか難しい2巻、楽しみにしてます。

〆切前には執筆活動を捗らせて…。