心和のラノベ感想

1ヶ月15冊読了目標!

妹さえいればいい。13 感想

妹さえいればいい。13


今回は、妹さえ13巻です。

ブランチヒルで編集者として働き始めた京の話と、春斗に纏わる恋愛模様が中心でした。水着回も。

感想

何かモヤモヤしたのは、京が条件付きとは言え遂に春斗のアプローチに応えたことでしょうか。勿論、伊月と那由多の関係性は揺らぐ事なく付け入る隙もないので、新たな恋に向かうのは現実的と言えるんですが、二次元の負けヒロインは一途でいて欲しいような、少し複雑な気持ち。

よく考えてみると、千尋も妹と打ち明けて以降は、兄の伊月にベタベタという感じではなく、寧ろ春斗への恋心を募らせてますよね。こういうところが、フィクションでありながらもよりリアリティがあるのかも知れません。

今回のボドゲの『ワードウルフ』はルールも分かりやすくて面白そうでした。配られた同じお題の単語について会話する中で、1人だけ別の単語を持っていて、その人を当てれば人狼側の負けで、人狼側が自分以外の共通の単語を言い当てれば人狼側が逆転勝利というもので、確かに、2種類の単語にある程度の共通点が無いと人狼側が不利になるという。

伊月が兄と姉と問題を出した事で、プレイヤーたちが困惑したり、セックスと相撲というお題も見ていて中々にスリリングでした笑。

大学でTRPGサークルに入った千尋が成り行きで春斗を彼氏としてメンバーに紹介する件では、ちゃっかり晴彦さんと呼ぶように(松尾晴彦が春斗の本名)。そういや、那由多の本名も本田和子と明かされました。やっぱりペンネームが良いね。

京の編集者の話では、例の神坂くんのネット小説をレーベル創刊に合わせて採用し、担当することになりつつも、イラストレーターや改稿の面で揉めてしまって、上手くいかず。それでも、三田洞さんの尽力もあって、無事解決。意外と、メールだけでなく対面で会って他愛無い話をして打ち解けるような、ある意味遠回りな行動が時には大事なんだなと感じました。

何やかんや理想の編集者像に悩む京に対して、京の長所はバカなところって言える伊月はやっぱり主人公だなーと思いました。そんな一言に、京は自分のやりたいことである、伊月の那由多へのラブレター小説の出版をオファーするに至ると。そういえば、エロマンガ先生だと、ムラマサの正宗へのラブレター小説は出版されない道を辿ったんでしたね。

アシュリーの結婚式に、那由多へのプロポーズ、そして3年の月日が流れて次回が最終回か。意外と人間関係は収まるところに収まりそう?

ドラマCDの話は…何かごった煮で脈絡ない感じでした…。

今回のbest words

あー、ヤリチン王子になりてーっ! (p.200 不破春斗)

あとがき

徐々に新鮮味とか突拍子のなさが薄れてきた感じがありつつ、次回はハッピーエンドが見られる事に期待です。

主人公になりたいと思うのを辞めてはいけない…!

 

妹さえいればいい。12 感想

妹さえいればいい。12


今回は、妹さえ12巻です。

表紙で誰この2人?と思ったら、伊月と那由多でした。こういう展開でこういう表紙になったのかと納得しました。帯も斬新ですね笑。

感想

まずは青葉なんですが、挿絵と相まってめっちゃ可愛いしエロい。夢オチで済んで良かったものの、何か個人的には凄くヒロイン度が急激に上がった印象です。

那由多と別れた後の伊月は、頭を坊主にして執筆に専念。拙僧とか候とか言ってるの笑う。一方の、那由多は髪を短くして、ゲーム三昧で、小説家を辞めると言い出す始末。何となく、前回の終わり方的には、伊月が選択を誤ったようにも思えたけれど、安定して職人タイプで小説を書いていくことは、業界的には寧ろ正解なんだよなと。逆に、文句ばかりで堕落していく那由多にも非があると思えてきました。

そんな那由多を糺したのは、京ではなく蚕だったのは意外でした。京もこの一件で、甘やかすだけではなく、時には作者を引っ張っていくような強さも編集者には必要であることを悟る訳ですね。

今回の騒動は、京にとっても恋愛面でチャンスであった筈ですが、まぁ事ここに至ると那由多ルートが正道な気もします。そして、2人の仲直りがメインであった一方で、アシュリーと海津さんのカップル誕生も大きな出来事でした。アシュリーが素直に言った事が1番の要因かな。あとは大人のテクニック。

その他、自作の実写映画の主役俳優からの那由多へのアプローチとか、羽島兄妹に妹(栞)誕生などのイベントもありましたが、伊月と那由多は冷静に家族になりたい人を考えた時に、やっぱりお互いの名前が浮かぶんだなと。恋はするものではなく落ちるものとはよく言ったもので。

伊月が那由多のためだけの小説(ラブレター?)を書き上げたことで、2人は元の鞘に収まった形。少し離れた方が2人にとっても良さを再認出来たんじゃないですかね。そして、伊月の小説家としての力量も、一石二鳥で勢いだけではなく技巧も組み合わさったものにランクアップした感じかな。

小説家は小説を書くしかない…!

今回のbest words

小説を書かない小説家など、ただのウンコ製造器です! (p.137 三国山蚕)

あとがき

少し伊月の復活の要素が少ない気もするんですが、復縁できたのは良かったですし、これを機に作家としてのスキルも上がったようなので、14巻でプロポーズまで漕ぎ着けられそうかなぁ。

次回はさすみや!を見たいですねぇ。

妹さえいればいい。11 感想

妹さえいればいい。11


今回は、妹さえ11巻です。

スランプに陥った伊月がどう復活していくかという展開だったんですが、中々にシリアスでした…。

感想

小説が書けなくなった伊月は、カニ公と鎌倉へ旅行に行ったり、妹萌え以外の小説に取り組むものの成果は上がらず。そして、周りを見つめていくうちに自分が主人公で無くても回っていく事に気付いて、小説自体は書けるように。

ただ、ここで満足するようではカニ公ではないよなと。213ページ〜は不安な気持ちで読んでました。そして出来上がった小説は、伊月らしくない計算されたもので、元からあった伊月の才能を潰すもので。これを発端に、那由多と喧嘩してしまい、別れを切り出す始末。これまで、仲良すぎる余り喧嘩らしい喧嘩もなかったように思いますが、遂にここで…。

前にも言及した気がしますが、万人受けと少数に猛烈に刺さる作品のどっちが良いのかという議論に近いのかなーと。まあ、最近の伊月は尖りつつファンを増やしかけていたようにも思いますが。海津さんみたいに、そこそこのものを安定して出すのが向いている人もいますし、作者自身のベースとなるものは崩さずに色々広げていければ良いんでしょうが…。

そして、千尋ですがやはり春斗に恋していたようです。初がヒロインレースから脱落して、チャンスはあるかと思いましたが、あえなく撃沈。厨二堕ちする千尋は面白かったですね…。告白を決めてすぐ告白シーンの挿絵が来て、ごめんねからの暗転という構成はラノベとしては斬新でした。

ただ、この件をきっかけに伊月は実家に戻って、父とも飲み明かすくらいに打ち解けて、千尋の家族願望は叶ったのかなーと。怪我の功名とも言えなくもない。多分ここでの両親のドラマチックな恋愛も伊月き影響を与えているんだろうなぁ。

1番面白かったのは、木曽さんの新作の帯に入れる宣伝文句を考えていくシーン。エロマンガ先生やら、はがないの確かあんそろじーとかでも、こういう挿絵の入れ方があった気がするけど、どんどん発想がエスカレートしていくケンケンが良かったですね笑。

個人的には、帯にはアニメ化!みたいに書かれるよりは、その巻の内容に言及する文言の方が好きかなー。今巻の帯は大分雑ですけどね笑。

あとは、この11巻と同時発売の特装版の『妹が多すぎる。』というゲームを、小説内でやるシーンも。元ネタは『シンデレラが多すぎる』というゲームらしいですが、ボドゲは基本実際にやってみないとルールを掴めないからなぁ…。

それから、三田洞彩音さんが再登場すると共に、京の出版社の先輩社員であることも判明。このシーンから、伊月の成長を感じると共に、今後も絡みがあるんだなと。初と京も伏線っぽかったので、ブランチヒルには期待。

今回のbest words

…………もうなにもしんじられないです……おとなはみんなうそばっかり……せいしゅんとはうそであり、あくである………… (p.84 木曽撫子)

↑堕天した撫子ちゃんの台詞ですが、このセリフ俺ガイルの序文の引用でもあるよね笑。

あとがき

伊月と那由多の喧嘩がここにきて勃発してしまいましたか…。喧嘩を乗り越えて、固い絆で結ばれて欲しいものですね。

あとは、何が伊月を復活させるのかも楽しみです。

妹さえいればいい。10 感想

妹さえいればいい。10


今回は、妹さえ10巻です。

前回のシリーズ屈指の千尋の告白があって迎えた記念すべき10巻、案外すんなりと進むのかなぁと思いましたが、最後に落とし穴が…。

感想

全体としては、ラノベ作家としての光と闇が描かれていたという印象でした。

まず始めに、伊月の父啓輔と再婚相手の棗の馴れ初めの番外編。妻の和花を病気で亡くした啓輔がワーカホリック気味になりながら、後輩に勧められて行ったキャバクラで出会った棗と結婚を決め、丁度そのタイミングで伊月が新人賞を受賞し、その内容が妹萌えであり、結婚を諦めかけたところで、家族に憧れる千尋が弟となることで解決したという話。

キャバ嬢の「なつ」ではなく、「めぐ」が棗さんだったというのは少し騙されました。

そして、妹であることを告白した千尋は咄嗟に誤魔化すけれども、それを逃すまいというタイミングで刹那が来て、公然の事実になると。呼び方に戸惑いはありつつも、割とあっさり面々には迎えられて、表面上は伊月も変化なしといった感じで、言ってしまえば拍子抜けくらいの感覚でした。

それからというもの、千尋はこれまでの事が嘘のように女の子として魅力的なキャラになってますね。服装然り口調然り。なーんか春斗と千尋が結ばれるフラグが立ち始めてる気がするけど、京もいるしうーん。

初の作品の打ち切りを始め、新人賞作品の売れ行きも数字として出てきて…というのは現実的な話でした。正に、砂漠という比喩がしっくりくる。とにかく頑張るしかないんだなと。

撫子と伊月の交流シーンもあって、神経が衰弱しない『イチゴリラ』や『どうぶつしょうぎ』をやってました。撫子ちゃん将来は才女パターンだな…。将棋であいちゃんになるのは笑いました。

そういえば、3年ルールって出て来ましたが、最近ガガガ文庫とライトニング文庫で同時に賞を受賞した人がいると聞いたんだけど、その場合ってどうなるんだろうね…。ラノベ業界としてみれば良い話なんだろうけど。あとは、物事は色々な側面から判断しないと正確な結論は出せないなぁと。

そして、作家としての光のシーンとしては、台湾でのサイン会。伊月と蚕が参加してましたが、この2人ルートもあり得る訳ね。蚕ルートを見てみたいと思ってしまうということは、蚕もまた魅力的なヒロインなんだなぁと。

また、世界にも販路があって、ファンの熱い声援があるのは良い事だと思うし、作品の逆輸入というパターンもあるんだなと。高級食材を食べたり、観光したりと満喫して順風満帆に見えたんですが、最後でやはり千尋のカミングアウトが伊月に重大な影響を与えていた事が明かされる。

自分のデビュー作を見て稚拙だなと感じることはあっても、気持ち悪いとなってしまうのは重症だな…。人間として成長した一方で、尖った感性を失ってしまったというか。奇しくも、伊月の父が願った通りになったことで、小説家としての危機に陥ったと。アニメ化の成功で原作の売上は伸びたんですが、ままならないねぇ…。

そういや、ガガガ文庫って小学館でしたね!

今回のbest words

熱い!なんという凄い戦いなんだ!具体的にどう凄いのかと言われると困るが、なんとなく熱い!まるで将棋だな! (p.106 羽島伊月)

あとがき

大分前から伊月に妹が出来たら…という伏線が張られていて、表面上は何ともないように見えてましたが、妹キ●ガイをしても影響は大きかったようで。こうなると、妹萌え路線から外した新境地の作風にするか、やっぱり妹しか勝たん!っていう出来事があるか…。

那由多が20歳になってお酒を飲めるようになったのも大きいですね。那由多の親の話はいつ出てくるのやら。那由多は、元々完成してるので年齢的な成長のみが目立ちますが、京はコネに頼らない方法で編集者の内定を得、春斗は流行を読んで作品に反映させる職人気質から自分の書きたいものを書こうとしたり、みんな精神面での成長も見られて良いですね。

そういえば、オクリッシュって何ですか?

 

妹さえいればいい。9 感想

妹さえいればいい。9


今回は、妹さえ9巻です。

表紙の通り、伊月をお兄ちゃんと呼ぶようなキャラが2人登場(左の青葉は既存キャラだけど心機一転)し、モヤモヤを溜め込んでジト目の千尋という構図でした。多少のシリアスさもありつつ、遂に……。

感想

まずは、新キャラの木曽撫子。新人賞を受賞したあの木曽義弘の孫として登場。木曽さんに物語上こんなポテンシャルがあったとは。伊月が、木曽さんに対してお堅い挨拶をしようとして日本語がおかしくなってるところは面白かったですね。

撫子に対して、小学生って最高だな…というセリフも出るほど伊月も溺愛。ちょっと、ロウきゅーぶ!読みたくなりました。あと、『ねことねずみの大レース』は、リスクと安全のトレードオフという感じのボドゲで楽しそうですねー。

そして、青葉の方は、可児那由多の劣化コピーという前評判を信じずに出版した結果、案の定叩かれて自分の行く先を見失いかける。そこで、伊月も過去の自分の経験を元に啓蒙すると、ツンケンしていた今までから一転、伊月をお兄ちゃん呼びするように。この変わりようにはびっくりしましたねー。しかも、千尋に代わって伊月に料理をするように。

一方の千尋は、どんどん自分のアイデンティティが失われていく展開。後述の理由から、伊月の部屋に通いづらくなって、自分の成績の悪化や将来やりたいことのない不安、青葉の存在、再婚した両親の子供の予感。

千尋とぷりけつの再会もありましたが、関係性は安定してきた感じ。地の文でパブロって出るのは何か笑ってしまう。千尋の中で、刹那を怪しい人から伊月のイラストレーターと更新出来たのは大きいものの、刹那経由で妹バレを防ぐために、伊月の部屋に通うことが出来なくなるっていうのは、よくできた流れでした。

そして、最後に爆発したのがTRPG千尋の活躍もあってデスマスクを倒すという内容でしたが、確かにこのファンタジー世界では、仮の姿とは言え千尋は妹を演じることが出来ていたんだよなぁ。色々な事が積み重なっての、千尋の弟ではなく妹だという告白によって、伊月の創作を始めとして、このメンバー間でどういった影響があるのか、次回以降恐ろしいようで楽しみな部分です。

伊月のアニメの件も進展があって、製作陣の1人が逃亡して11話にまとめ直すというトラブルもありつつ、1話の白箱が完成。最高の出来とは言えないまでも、自分の作品がこうして多くの人の手によって1つのものが出来た感動を元に、また作者としてもブラッシュアップしていきそうな感じ。テレビの禁止用語についても実話っぽいね。

千尋の進路もそうですが、京の就活についても描かれてました。自分のやりたい事を探したり、良い会社を選ぶのは大変だよなぁ…と改めて。土岐のヒモ生活からのアルバイトを経ての現在から、きっかけはそんなに大事ではないとか、新人賞の神坂蒼真が1巻打ち切りで、他出版社に作品を持ち込んだことで、追放されたことを受けて、作家と一緒に泣くことのできる編集者を目指すように。春斗の件もありましたし。

今回のbest words

渡航。それが俺のペンネームなんだ (p.92 羽島伊月)

エロマンガ先生でも、草薙先輩が幼女に対してペンネームを詐称してましたね笑。ペンネームの由来も含めて良き。

あとがき

遂に、シリーズ最大の爆弾が投下されました。全キャラ幸せになって欲しいですが…。

地味に海津さんとアシュリーが結ばれそうな予感もありますね……。

 

妹さえいればいい。8 感想

妹さえいればいい。8


今回は、妹さえ8巻です。

伊月のアニメ化の告知だったり、京と那由多と蚕のシェアハウスだったり、千尋の正体が明かされるタイミングがいよいよ迫ってきたなぁという回でした。

感想

まずは、土岐による伊月の「妹のすべて」アニメ化告知のお漏らし事件って、これほぼ実話なんですか笑。色々アニメ化の情報解禁は商売的にも意味があるようで、意外と小さいようで影響が各所に出てしまうんですねー。

これによって、土岐は頭を丸めるのに加える訳ですが、イラストレーターの干し芋を復活させたことで挽回はしたんじゃないかな。それと、スパンキング小説にぷりけつをイラストレーターに起用する際に、土岐だけが千年に一度のけつの持ち主=千尋と気付いてしまうという笑。しかも、女の子というのも。

伊月の父も、伊月のアニメ化には一応喜んでいるようで、千尋が妹であることを伊月に伝えることを打診し始めると。というか、これまで千尋が弟であるように隠してたのは、伊月のデビュー作がぶっ飛んだ妹萌え作品だったからか、確かにそうするよな…。

新刊が出た初が売れ行きをこっそり本屋で見ているシーンでは、やっぱり目に見えて紙の本が売れるのは喜びも一入なんだろうなぁと思いました。

今回のボドゲは、春斗がヤリチン王子と呼ばれる原因となった『モテねば。』という作品。ルールが分かりづらくて内容としては微妙でしたが、恋愛は理屈だけではないとは感じました。

群馬に住む蚕が東京での一人暮らしを考え、京とのルームシェアならと両親を説得して、那由多は伊月と同棲が出来ないために付いてきて実現した3人のルームシェア。家賃20万でも良い物件なんですね…。GF文庫としては、京が期待の2人の作家たちを近場に住まわせたということで、色々と便宜を図ったとのこと。京も編集者となって働いて欲しいような気もしますが、大変ですし…。

あとは、痔になった伊月が那由多と箱根温泉に行ったり、ガンプラ仲間というのもあって春斗と千尋秋葉原に行ったり。宣言を脇に置いて付き合っているものの、伊月は那由多にどうすれば追いつけるのか。ここの部分は、2人が結ばれたとは言え今後描かれるべき所ですねー。

アシュリーからマッサージ機と言われて貰ったピンクローターを、千尋が満面の笑みで悪気なく春斗に渡そうとするシーンは笑いました。

今回のbest words

萌えとは、心がぴょんぴょんするものと見つけたり。 (p.57 木曽義弘)

↑木曽さんさらっと7ヶ国語話せると書いてあったんですが…

あとがき

キャラクターの関係性が色々交差して、良い化学反応を生んでいるなと思います。

そういや、本文に出てたみみっく!偶々持ってました。17人参加とあって結構分厚い。

 

妹さえいればいい。7 感想

妹さえいればいい。7


今回は、妹さえ7巻です。

海津さんサブキャラだと思ってたんですが、7巻ではがっつり登場。表紙の3人は左から海津、関ヶ原幽、アシュリー。海津とアシュリーに関係があったのも驚きですが、伊月が好きで大事にしていたセリフを言っていたのが、この幽だったと。

感想

まず言わなくてはいけないのが、伊月幸せ者過ぎる!はがないのあの拗れた関係性を考えると、かなり恵まれてる。作家活動と地位と名誉と友人と彼女(と妹)。まぁ、母を亡くしているという側面もありますが。そして、呆気なく那由多とのサセックス!はぇ…。

ここの恋愛模様はかなり順調な一方で、那由多は確かに関ヶ原幽さんに重なる部分があるように思えました。圧倒的な才能と、突拍子もない行動、強いようで弱いような儚い感じ。幽さんは、膵臓癌で亡くなってしまうんですが、最後に遺した作品が「妹さえいればいい!」というもので、本作のタイトルに被る部分があるんですよね。

何事でも頂点を極めた人は贅の限りを尽くして後輩たちにその姿を見せる義務がある的な幽さんのセリフ、よくプロ野球選手で聞きますよね。やはり夢や希望があってこそ、憧憬が生まれてその業界も賑わうというか。

それで、幽さんは輝かしい作家人生を過ごしてきたかのように思えるんですが、終盤は目に見えない、匿名のネットの罵詈雑言にも悩まされていたと。これは、フィクションだけのものでなく、現実においてもメッセージ性を感じました。

僕も、アニメに対して観ずにマイナスイメージを持っていた時期があって、でも、えいやっとアニメの世界に飛び込んでみると、何て面白いのかと考えを改めた過去があるので、食わず嫌いは厳禁だなと思うようになって。効率的ではないんですが、全て体験してから意見を言おうとなった訳です。

その他にも、初と春斗の会話の中で、異世界ものとかテンプレが出始めて、それを一括りにして批判する輩もいるけど、作品毎に作者の色が出ているみたいな話がありました。まぁ、結局は外野の意見を如何に上手くやり過ごせるかなんですが、言葉の力を十分に理解すべきだなぁと。それと、春斗と初のカップリングも悪くなさそう。

今回のボドゲたほいやで、知らない単語を知れて面白そうでしたし、ぼーなすとらっくでは、小学生向けの読み聞かせの創作を京の依頼で、伊月、那由多、春斗それぞれでコンペ形式で作る話でしたが、ぶっ飛んでて面白かったです。伊月のは、●多すぎだったし、那由多のはアルコ&ピースのネタみたいだったし笑。春斗とブラコン妹オチも良かった。40〜50頁でよく纏まっておりました。

今回のbest words

……け、毛も銀色なんだな! (p.100 羽島伊月)

あとがき

伊月と那由多の間に付け入る隙無し!って感じですねー。徐々に千尋が鬱憤を溜めている気もするので、いつ爆弾が着火するか。

改めて、安定して面白い作品を届けてくれる平坂さん始め関係者に感謝を。

 

妹さえいればいい。6 感想

妹さえいればいい。6


今回は、妹さえ6巻です。

恋愛模様が動き出して、いつものメンツの中で心境も変わり出したり。恋愛って勢いだなぁ。那由多も京に負けず劣らずの魅力的なヒロインですねー。

感想

表紙でも刹那と千尋が遂に来るか…と期待する訳ですが、"けつ"という挿絵で(笑)、やってしまったかー、と笑。普通に犯罪なんだよなぁ…。

失恋した京は、やはり伊月を諦めてないみたいですね。というのも、那由多との和解みたいなものがあったからで、これがなければ春斗に靡いてた可能性もあったみたいですが。

そして、京の魅力をよく知る那由多だからこそ、伊月を渡さんと仕事に精を出していくということで物語が回っていく。だけれども、『景色』シリーズのメディアミックスの解禁と、自分を追い詰めたが故に倒れてしまう。そんな那由多を見かねて、伊月は咄嗟に告白してしまうと。

正に恋愛小説ならここでハッピーエンドで終わってしまいかねない所ですが、妹さえがラブコメで安心しました。まだまだ妹さえのキャラ達の絡みは見たいですからね。

今回のTRPGでは、伊月を復活させる所まで進んだ一方で、その影響で外の世界は3年進んでいて、その間に那由多は…という話でした。TRPGがただ単に娯楽としてプレーされるだけでなく、物語に没入することで仲間内での恋愛模様を一時忘れるという意味も持ってくるとはなぁ。

というか、途中のサブタイがちんこって笑。直截的すぎる笑。まぁ、刹那のが大きいと再確認する話なんですが。にしても、刹那と伊月と春斗の箱根旅行もしっかり創作に生きてるんだよなぁ。パブロ・プリケッソ笑。

その他、新人賞で6人新キャラが出てきたうちの、大賞を獲った相生初は過去に講演で言い合いになったものの、春斗を溺愛するというキャラで今後どう絡んでいくか。伊月も参加したアニメ化やドラマCDの声優オーディションでは、リアリティがあって良かったです。

今回のbest words

ごれがらも、ながよぐじでぐだざい、びゃーざん (p.24 可児那由多)

あとがき

今回も安定して面白かったです。ふざけるところはふざけて真剣なところは真剣で、とメリハリがありますよね。

成就した恋ほど語るに値しないものはない、と言いますがさてさて。

那由多のメディアミックスは製作陣が強力なので心配はいらないですが、伊月のがどうなるか。あとは、千尋の件も残ってますね!

 

妹さえいればいい。5 感想

妹さえいればいい。5


今回は、妹さえ5巻です。

みゃーさん可愛い!

京が編集者のバイトを始めるのと、大分恋愛でも動きがある回でした。あとはちょっぴり水着回

感想

何の取り柄もないと自分を卑下する京が、夢や目標などに向かって勤しんだり、あるいは自分も伊月らの世界を体験するために編集者のバイトを始めて、それが物語の歯車を回していったという感じでした。

1番好きなシーンは、アニメ脚本会議で原作者の伊月と脚本家が言い合うシーン。諸々大人の事情がある中で、ついつい妥協してしまうところを、本音と本音をぶつけ合って、時には言い合いになりながらも、より良いものを作り上げていこうという信念が垣間見えて良かったです。割と僕も日常的に流されがちなので、意見を表明していくことの大事さを感じました。

まぁ、これも京の横槍が発端になってるんですよね。少し思ったのは、春斗のアニメ化の失敗も、意外と春斗の大人な対応というか、是が非でもの熱意みたいなものをぶつけなかっただろうことも原因の一つなのかなと思ったり。春斗の場合は、アニメ制作会社のトリプルブッキングや別の大きな作品に手を割かれてしまったが故の低クオリティだった訳ですが、伊月の場合も別枠のアニメのスライドによるアニメ化で逆風でしたからね。

そして、何と言っても春斗の京への告白ですよ。意外と早まったなーという感じですが、返事は保留。かと思いきや、ドミノ倒しのように次は京が伊月に告白という。伊月は好きな人がいるときっぱり。あぁ、何と負けヒロインとはかくも美しく献身的なのか。

ここから関係は気まずくなるのか、はたまた自分磨きで再挑戦となるのか。京は真の強い子だと思うので、絶対振り向かせる!と頑張りそうですけどね、親友の那由多が恋のライバルだと難しいな…。

ところで、海津真騎那の『ふたぐんっ!』ってどんな話なんだろう…?

今回のbest words

……これはお前が10歳の誕生日のときに儂が買ってやった高級パンティーだな……。模様がよく似とると思っとったが、まさか実物だったとは…… (p.144 蚕父)

↑良い話かと思ったら、やばい父エンド笑。

あとがき

鎌池和馬先生は《堕天使》か…笑。

編集者の楽しさと闇を見た気がする巻でした。本当、原稿を待つのって胃に悪いだろうなぁ…。あとは、新人賞の選考のシーンは興味深かったですね。

そういや、確かに作中に出てくるお酒やらボドゲを真似てみたくなるなぁ。

妹さえいればいい。4 感想

妹さえいればいい。4


今回は、妹さえ4巻です。

新キャラの三国山蚕が登場。伊月の『妹のすべて』のコミカライズ担当でしたが、中々の癖をお持ちのようで…。

感想

何と言っても新キャラの蚕。和風美人な大学生の一方で、無類のパンツ好き。漫画の腕は確かで伊月とは妹属性という点でも意気投合しながらも、全裸と下着の論争で関係が悪化。最終的には、圧倒的な下着愛で、伊月を屈服させました。

そして、那由多の全裸でないと小説を書けない性質に似て、蚕はパンツを被っての作業。確かに下セカの雪原の青を彷彿とさせる笑。結果的には、那由多に巻き込まれた京の全裸のお陰もあって全裸の描写も良い感じに。

コミカライズのコンペで刹那とも戦って蚕が勝った訳ですが、そろそろ千尋がぷりけつ先生とバッティングしないとスランプに入りそうですね…笑。

それと、蚕のトレードマークの頭のリボンがパンツだったというのは驚きでした。これは未使用のものだよね…?

TRPGも健在で、今回は出会った女師匠に戦いを教わりつつ、その師匠への刺客との戦闘で、生き別れた妹との再会を望む師匠を伊月が庇って死亡するというところまで。今後蘇り要素はありそうですが、何か熟れてきた感がありますね。

ぼーなすとらっくでは、春斗が買ってきた『ラノベ作家の人生』というボドゲをやる話。メンバー間で隣人部のような安心感が出てきました。こういった、このメンバー達なら何やらせても面白いという感覚は日常系には最重要な要素だと思ってます。

この話も、TRPG同様に現実のラノベレーベル絡みな話になっているのでスパイスが効いてる笑。中々に鬼畜ゲーでしたが、最後はみんなハッピーエンドで楽しそうだったので良かったです。

今回のbest words

__妹なんてろくなもんじゃない……はずなのになあ……。 (p.154 不破春斗)

あとがき

今回の挿絵は本当外で読むのに向いてない…笑。

伊月のアニメがどうなるのかはまだ先ですが、好調な伊月の落とし穴と言ったらやはり千尋絡みだと思うので、このフラグをいつ回収してしまうのか…。