トカゲの王Ⅴ-だれか正しいと言ってくれ- 感想

トカゲの王Ⅴ 2013.7

 

今回は、トカゲの王5巻です。

2024年5月現在、今作は5巻が最新刊になるのですが、きっちり終わってないですね…。

色々と焦点が合ってなくて、話の掘り下げばかりか現状のストーリーすら少し面白味に欠けるので仕方ないかなと個人的には思います。

あらすじ

ナメクジが発現した能力は、透明な右腕を生やしそれを伸ばす事が出来る、というものであった。一度伸ばすと縮める事が出来ず切断するしかないという欠点がありつつも、鹿川遊里の抹殺へと動く。

ナメクジを探したい遊里は、石竜子を頼りデートの名目でコンサート会場に赴く。そこで、刺客であるクモとバッタという超能力者が石竜子を狙う。

感想

話としては、倉科の娘?による石竜子の殺害依頼、巣鴨とのコネクションをチラつかせてナメクジに鹿川遊里の殺害依頼を出したシラサギ、加えてシラサギは鹿川成実を籠絡中、そして遊里の能力の支配権が成実に移りつつあるという感じでした。

そんな中で、冒頭から石竜子がシラサギのおっぱいの呪縛を乗り越える為に、カモカモのおっぱいで上書きするという邪道を犯してました。これでもう絶対服従の状態に入りかけていますが、ただ巣鴨の出番も少ないのが残念。

それから、ナメクジの能力がそんなに画期的じゃなかったのが可哀想な所ですが、石竜子を助けに来たトンボは良かったし、普通に強かったです。というか、この作品も主人公がヘタレで応援しようもないんだよな…。下剋上!とか努力で打ち勝つ!とかでもないし。

因みに、シラサギが成実を匿った理由は人の心を読む能力を持ち始めたからっぽい。そもそも、3巻でシラサギが雉間を欲したのが、何らかの能力ではなくて本名を知られていたというのがポイントのよう。

ただ、シラサギの本名がどんな意味を持つのか分からないままなんだよな…。両親が犯罪者とかはありそうだけど、そんなんで教祖の座は揺らがない気もするし。

そんなシラサギの行動が結果として、成実の信頼を勝ち取ってしまい、宗教に親を奪われた石竜子としては友達の成実とも敵対するという結果に。石竜子も何が正解か分からなくなってるというのが悲しい。うーん、まぁそもそも石竜子と成実の関係も曖昧で過去話なんかも特にないから感傷的になりようもないんだけど…。

今回の騒動の結果としては、トンボがクモを倒し、ナメクジがバッタを倒すという形に。このタイミングで新キャラ?と思いきや両方とも死亡。というか、クモに関しては手が多いらしいし最早これ超能力とかの枠組みじゃなくね…?

石竜子はトンボに助けられ、遊里はナメクジに助けられ。結局、ナメクジが遊里を殺す訳ないよなぁ。というか、始祖の人との接触も全然進行してないんだけど…。

今回のbest words

ワカリマラシャーイ (p.50 海亀)

→産太郎さんのキャラクターとしての持て余し方よ…

あとがき

色々と謎を残して、展開もこれからという所で打ち切りか…。調べたらイラストのブリキさんの活動休止?もあったりなかったりという理由もありそうだけど、そもそも内容的にも問題あるしな…。

ラノベの適当な所と怖い所でもあるなと思ってしまいました。