心和のラノベ感想

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妹さえいればいい。7 感想

妹さえいればいい。7


今回は、妹さえ7巻です。

海津さんサブキャラだと思ってたんですが、7巻ではがっつり登場。表紙の3人は左から海津、関ヶ原幽、アシュリー。海津とアシュリーに関係があったのも驚きですが、伊月が好きで大事にしていたセリフを言っていたのが、この幽だったと。

感想

まず言わなくてはいけないのが、伊月幸せ者過ぎる!はがないのあの拗れた関係性を考えると、かなり恵まれてる。作家活動と地位と名誉と友人と彼女(と妹)。まぁ、母を亡くしているという側面もありますが。そして、呆気なく那由多とのサセックス!はぇ…。

ここの恋愛模様はかなり順調な一方で、那由多は確かに関ヶ原幽さんに重なる部分があるように思えました。圧倒的な才能と、突拍子もない行動、強いようで弱いような儚い感じ。幽さんは、膵臓癌で亡くなってしまうんですが、最後に遺した作品が「妹さえいればいい!」というもので、本作のタイトルに被る部分があるんですよね。

何事でも頂点を極めた人は贅の限りを尽くして後輩たちにその姿を見せる義務がある的な幽さんのセリフ、よくプロ野球選手で聞きますよね。やはり夢や希望があってこそ、憧憬が生まれてその業界も賑わうというか。

それで、幽さんは輝かしい作家人生を過ごしてきたかのように思えるんですが、終盤は目に見えない、匿名のネットの罵詈雑言にも悩まされていたと。これは、フィクションだけのものでなく、現実においてもメッセージ性を感じました。

僕も、アニメに対して観ずにマイナスイメージを持っていた時期があって、でも、えいやっとアニメの世界に飛び込んでみると、何て面白いのかと考えを改めた過去があるので、食わず嫌いは厳禁だなと思うようになって。効率的ではないんですが、全て体験してから意見を言おうとなった訳です。

その他にも、初と春斗の会話の中で、異世界ものとかテンプレが出始めて、それを一括りにして批判する輩もいるけど、作品毎に作者の色が出ているみたいな話がありました。まぁ、結局は外野の意見を如何に上手くやり過ごせるかなんですが、言葉の力を十分に理解すべきだなぁと。それと、春斗と初のカップリングも悪くなさそう。

今回のボドゲたほいやで、知らない単語を知れて面白そうでしたし、ぼーなすとらっくでは、小学生向けの読み聞かせの創作を京の依頼で、伊月、那由多、春斗それぞれでコンペ形式で作る話でしたが、ぶっ飛んでて面白かったです。伊月のは、●多すぎだったし、那由多のはアルコ&ピースのネタみたいだったし笑。春斗とブラコン妹オチも良かった。40〜50頁でよく纏まっておりました。

今回のbest words

……け、毛も銀色なんだな! (p.100 羽島伊月)

あとがき

伊月と那由多の間に付け入る隙無し!って感じですねー。徐々に千尋が鬱憤を溜めている気もするので、いつ爆弾が着火するか。

改めて、安定して面白い作品を届けてくれる平坂さん始め関係者に感謝を。