
今回は、青ブタ15巻です。
短編集が今後刊行予定とされてますが、本編としては最終回。これまでの出来事の余韻を感じられながら、ほぼほぼ丸く収まってたので良かったです。
青ブタとは、咲太が大人になるまでの物語だったんだなぁと感じました。
あらすじ
"君に出会わなければよかった"で終わる霧島透子の曲「Turn The World Upside Down」。その曲の真相に辿り着いた時、美東は透子の想いに気付く。そして、美東は麻衣さんに代わって、自身を霧島透子だとステージ上で明かす。
この出来事で全てが元通りになると思われたが、夢見るの現象は不変なばかりか、今度は美東の姿が咲太以外から視認されなくなってしまい…。
感想
美東絡みの話は割と前半で決着が付いて、付いたけどまだ他の現象が直ってない!という状況に立ち向かっていく感じでした。
別の世界線の咲太(ウサギ)からは、思春期症候群を否定しろと言われたものの、今の咲太を形作ってきたものは間違いなく思春期症候群であり、否定はせずに思い出としようとしたのは、当然の成り行きだったと思います。
美東はあらゆる世界に同時に存在する存在だったらしい。だからこそ、咲太が美東を観測している限り別の可能性の世界では美東を観測できない。咲太が都合の良い解釈をした結果、世界が混線したという感じでしょうか。
にしても、美東もそうですが咲太もシリーズ15巻にしてスマホデビューするのはもう本当にようやくという感じでした笑。これもまた1つの大人になるという事であり、思春期症候群を乗り越えたという証のようにも感じます。
今回は思春期症候群について、"天井の模様が昔はおばけに見えたりしたものの、成長する事でただの模様にしか見えなくなる"現象で喩えられる場面が多かったです。
咲太が思春期症候群に囚われて、大人じゃないからこそ美東の姿が見えるという事なんでしょうけれど、美東はどの世界線にいる事が正しいのだろうとも考えてしまいます。この先の咲太が美東と相見える事はないのだろうか。
「Turn The World Upside Down」の歌詞を逆から再生して、"君に出会えてよかった"で締め括られたこの歌は、咲太と美東の関係性でもあったのかもという気さえします。友達となって、大人になっても会えるかどうかは咲太次第らしいですが。
将来的な出来事としては、咲太が学校の先生になろうとしていた事が判明しました。これがまぁ、今回のbest wordsにも選びましたが、自分がその立場じゃなくなっても、そうなった生徒に寄り添えるようにという想いも相俟って良い選択をしたなと思いました。
塾の先生のバイトをしていた事も、ある意味では繋がってたんだろうなと。塾と言えば、双葉と虎之介は案外上手くいきそうな気配もありました。国見との件が解消されて可哀想ではありますが。
それから、赤城が前巻で匂わせてた感もありましたが、今回は扱いが結構あっさりでした。咲太に好意があるとかなのか分かりませんが、読み取れてない部分がありそう。
今回のbest words
自分にしか見えないバニーガールに戸惑っている生徒の話を、ちゃんと聞いてあげられる先生かな。僕にはもう見えなくても (p.168 咲太)
あとがき
まずはお疲れ様でしたと言いたいです。イラストの溝口さんの体調も復帰してきたという事で良かったです。筆者あとがきがなくて、アニメ関係者のあとがきが載ってるというのも珍しいな…。
一旦の完結を見ましたが、咲太と麻衣さんのこれからや、その他キャラクター達の絡みなんかもまだ見たさがありますので、短編集を楽しみに待ちたいと思います。