この素晴らしい世界に祝福を! あぁ、駄女神さま 感想

2013.10

 

今回は、このすば1巻です。

正直1巻の発売が11年前と聞いて驚いているのですが笑、ようやく大人気異世界コメディの原作を読む時となりました。

このすばはアニメ2期まで視聴しているので、大体の話は理解していましたが、キャラクターの濃さとストーリーと会話の面白さ、ゆるさで成り立っているのがとてもラノベらしさを感じて良かったです。

この作品は小説として読んでも楽しめますが、個人的には声や音楽とかが付いた方がより滑稽さが増して、アニメとの相性が良い作品だとも感じました。

あらすじ

引きニート気味な高校生、佐藤和真はたまたま外出した日に不慮の事故で命を落とす。目を覚ますと、現れた女神アクアから生まれ変わるか、天国に行くか、異世界転生の選択を迫られる。

どんなものでも1つだけ異世界へ持っていける権利を提示された和真は、女神アクアそのものを選び、冒険者カズマとして新たな生活が始まる!

感想

異世界ものとしては、このすばの立ち位置はコメディ寄りなもので、異世界で無双とか無敵という類のものではないんですよね。ただひたすら運の良いカズマが個性的なメンバーに囲まれて、苦労しながらも日々を生きていくというような。

思ったのは、アクア然りめぐみん然りダクネス然り、ヒロインの性格がみんなちょろい笑。有能なのにポンコツで、カズマに頼りがちという。そういう意味ではちゃんとハーレムではあるのですが。

今回の内容としては、異世界転移するも世知辛い生活、めぐみんダクネスの加入とジャイアントトード、スキルを覚えるカズマと飛ぶキャベツ、リッチーのウィズとの邂逅、檻に入って川を浄化するアクア、魔王軍幹部のデュラハン登場といったところでしょうか。

まずは転生直後の話ですが、バイトしたり馬小屋で寝泊まりしてるのが面白い。特殊能力とか強い武器ではなく、アクアを連れて来てしまった上に、カズマは運以外の能力が低い判定だったので苦労してました。

アクアは能力が高い一方で、運が悪くポンコツだった為に、逆にカズマの手を焼かせる立ち回りでした。と言っても、最初から仲間がいる安心感は表に出ないだけで大きい筈ですけども。

めぐみんはロリっ子とも言われてましたが、紅魔族出身で名前はその名残とのこと。言わずもがな爆裂魔法だけを極めしアークウィザードですね。

ダクネスは見た目こそカズマも虜になりかけたものの、その実ドMのクルセイダーにして、しかも攻撃が相手に当たらないという欠点まで持ち合わせてました。ただ、仲間想いな一面も垣間見れました。着痩せするタイプ。

ジャイアントトードに飲み込まれかけて、ヌメヌメになるのも有名な話。

それから、クリスという盗賊からスティールというスキルを得たカズマが、女性陣のパンツを取る一幕も。ただ、カズマの偉い所は一見弱そうなスキルや初級魔法を有効活用して、活躍してる所。ゲーム生活が活きているのか。だれゆうのザックじゃん。

こっちの世界のキャベツは活きが良すぎて飛ぶとの事でしたが、冒険者にとっては経験値上げにもなり、さらにキャベツを捕獲して売ると良い儲けになるという、美味しいイベントになってました。レタスを取ってしまい全然稼げないアクアさん…。

リッチーとはアンデッドの最上級のようで、アクアが浄化しようとした人の良さそうなウィズをカズマが助けるというシーンもありましたが、こちらは次回以降への伏線っぽい。

川の浄化というアクアにうってつけのクエストでは、鰐のモンスターにアクアがトラウマを植え付けられて終了。それ以上に、カズマと同じ境遇でこちらの世界にやって来た御剣響夜の登場がインパクトありました。

鼻につくキャラでしたが、結果的には鼻を明かす事が出来たので良かったのでは。今後も突っかかってきそうではありますが。カズマが奪った魔剣はいくらで売れたのかしら。

デュラハンについては、陽気な奴で面白かったです。めぐみんが古城に爆裂魔法を毎日打ちに行ったのが攻めてきた原因という笑。ただ、デュラハンのせいでクエストが減ってた事情があるので、弱点だという水を用いてアクアを中心に討伐までしてしまうのはスムーズでした。

懸賞金を貰って悠々自適な生活を!とはいかず、アクアの起こした洪水の被害で一転借金生活へ。という訳で、まだまだ魔王討伐は遥か先になりそう…。

今回のbest words

母はゆいゆい。父はひょいざぶろー (p.57 めぐみん)

あとがき

小説家になろうである程度物語が進んでいて、さらにそれが人気作となると、書籍を刊行した時の安定感はあるんだろうなぁ。

サブタイがパロディ感あるので、次回以降も期待。