心和のラノベ感想

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ブギーポップ・アンバランス ホーリィ&ゴースト 感想

ブギーポップ・アンバランス ホーリィ&ゴースト 2001.9

 

今回は、ブギーポップ11巻です。

各章が刑法(第一犯例 窃盗、第二犯例 強盗など)という変わった構成。2人の新キャラの行動と、裏で色々動いていて巻き込まれるみたいな、この作品ではよくある展開でした。サブタイが秀逸。

あらすじ

自身を中途半端だと思いながら生きる結城玲治は、自転車を盗難しようとする少女を見かける。その少女(濱田聖子)は、顔に青痣を作っていた。男運のない聖子が男に殴られた痕なのだが、それを見た玲治は盗んだスクーターに聖子を乗せ、当てもなく走り出すのだった。

この出会いからホーリィ&ゴーストとして、スリム・シェイプと名乗る人物の命を受けて数々の違反を起こしていく。それは、寺月恭一郎の遺した"ロック・ボトム"という兵器の廃棄に繋がるらしく…。

感想

また奇抜でユニークな話が来たなーという感じでした。スリム・シェイプの包帯を巻いた鼬という造形はどこから出てくるんだろうな笑。

そして、サブタイですが、聖子→ホーリィで、結城玲治→ユーレイ→ゴーストという組み合わせから来ているとのことで、良いネーミング。

話の内容としては、正にロック・ボトムという普段は植木鉢のような物である一方、地震を起こす兵器を廃棄したいスリムが、ホーリィ&ゴーストを使いながら、任務を遂行していく話でした。世界の敵の定義みたいなとこにも触れていました。アンバランスだからこそ倒れないように努力する、確かにそうかも知れません。

ホーリィ&ゴーストの活動は、法的には破っていたとは言え、悪を暴き世界の敵を葬ったと言えるから、ブギーポップの殲滅対象ではないと。

ロック・ボトムの無力化と、寺月から引き継いだ宇治木も倒し、聖子は最後自分で罪を被る形で、玲治を逆に助けましたが、確かに行動力がある女だったんだなぁ。これはハッピーエンド。

しかし、寺月の名前がまた聞けるとは。リセットという統和機構のメンバーも出てきたりしてましたが、ブギーポップとの交戦はなし。アフターマスという傭兵集団は世界の敵認定。

凪とスリムの本体が旧知の仲っぽいのが気になりました。江守譲というのが本名らしく、病弱の身で、今回の途中で亡くなった?

前回もそうですが、ひっそり出てくる宮下さんが良い。

今回のbest words

明日というのはいつ来るものなんだろうね? (p.157 ブギーポップ)

あとがき

冒頭のシーンは終盤のホーリィ&ゴーストがリセットと対峙したシーンだったんだなぁ。

明日というのは今のこと、良い言葉!