今回は、ちはやふる中学生編3巻です。
詩暢の中学時代の親友の話と、太一と平井くんのそのあとの話でした。これ読んで、原作2巻辺りを振り返ると色々発見があって面白い。
あらすじ
東京から転校してきた笹原美稀は、詩暢の遠回しな京言葉を物ともせず馴れ馴れしく接していた。
ある時、詩暢は祖母から市内のかるたイベントの指導役としての参加を求められる。そこに来ていた美稀は、詩暢のファンになりかるた会にも加入する。それからも、美稀と交流を続けるうちに、詩暢は美稀のことを嫌ではなくなっていく。
しかし、美稀は筋肉が減少していく病に罹っていることが判明する。そんな美稀と共に詩暢は近江神宮に猪熊遥に会いに行き、クイーンへの道のりを自覚するのだった。
感想
あとがきでは京都編となっていましたが、詩暢の過去は本編ではあまり描かれてこなかったので、新鮮な気持ちで読めました。京言葉良いですね、皮肉が効いてて笑。そして、美稀というキャラクターですが、詩暢をもってして変なコと言わしめるのだから凄い。
というか、詩暢って駆け落ちした挙句に父に逃げられた母と共に居候の身だから祖母に頭が上がらないのね…。
実は、スノー丸と詩暢を出会わせたのも美稀なんですよねぇ。これは大事件ですよ。小さい札を与えて、詩暢の糸があるような取りを習得させたきっかけも美稀という。物語的に悲劇を持つ運命でしたが、明るさだったりあえて無謀な夢を持つのが病気故だと思うと、労りたくなりますね。ちゃんとかるたも続けてて偉い。
それから、ハルカという名前と目の特徴で猪熊さん出てくるなーと思ってましたが、ちゃんとご登場しました。詩暢は才能と努力故に孤立してしまうんですが、それに対抗できる存在として大事でした。エアかるたは何が起こってるのか分からない…、2六歩みたいに頭の中で将棋する的なやつ?
太一の話の方は、平井が海外転勤で別れてしまうのと、顧問の先生も定年という。そんな空白を埋めたのが、太一をたーくんと呼ぶ小倉香澄さんで。ちゃんと原作でもチラッと出ていて、最終的に太一がさらっと電話で別れを告げるというあっけない関係だったんですが、そうするにはもったいないくらい良い子でした。可愛い。
太一って完璧超人のイメージがあったんですが、そこは人間ということで、サッカーも上のチームではなかったし、テスト順位も10位くらいだったんだなぁ。ま、一番の驚きは千早が瑞沢に受かったことなんだろうな笑。
今回のbest words
か、か、か、かかか可愛いっ (p.130 詩暢)
↑スノー丸のちょんまげを見た詩暢
あとがき
百人一首の歌人の繋がりのとこはめっちゃごちゃごちゃしてますね…。意外と血縁関係近い人が多い感じかな?
次がラストということですが、かなちゃんやら千早の陸上部やら楽しみ。