今回は、いもーとらいふ下です。
200ページ弱で読み易かったのと、大半を占めた『いもうとにっき』は妹目線でこれまでどう感じていたか見るもので、あだしまに近い緩い文章で良かったです。
あらすじ
妹が作家デビューをした。東京での編集との打ち合わせの頻度も増え、妹は引っ越しを考えるが、兄はモヤモヤした気持ちを抱えていて…。
↑今回はあまり粗筋らしい粗筋がない…。
感想
兄妹でずっと暮らしているのは世間的に冷たい目で見られる?だから何??というのがこの作品でした。お互いに周りの人間から隔絶される面もありながら、1番好きな人といられる以上の事はある?と逆に思えるかどうか。
ある意味では歪であり、ある意味では純愛なのかなーとも思いつつ。何か終盤は吹っ切れたようにバカップルぶりを演じていて、入間作品らしさも感じてました。
1巻では、にーさん目線だけだったので、過保護な面が目立っていましたが、今回は妹目線が分かった事で、寧ろ妹の方が兄を好きだったんだなーと思いました。兄に褒められる事が最優先されて、あらゆる事が過程であり手段でしかない。
こうして全てを割り切って考えられるのが、1番の物に全投資出来るのが、正に純愛なんじゃないかなとも思えなくもない。
因みに、にーさんが大学で出会った少女は虹色エイリアンで出て来た、猿子とブロンソンでした。パジャマで童顔と言うと一瞬カナかと思ったけど。結局、町も含めて大事という事で引越しはせず。したらしたで同居は変わらずだっただろうが。
30歳、そして87歳の場合までありましたが、そう言えば、あだしまもおばあちゃん編があったよなぁ笑。にーさんは妹に養われる事が出来つつも、パン工場で働き上げたのでしょうか。
ちょいちょい作中の妹が作った小説が出て来て、最初は読む奴間違えた?と思うくらいでした。意外と妹はサスペンスなんかを書いていたのだとか。ウケ狙いで書いた方が読者に認められ易いとか。
スーパーですれ違ったのは、大学時代の彼女?
今回のbest words
にーさん以外の大事なものって、なんだろ (p.184 妹)
あとがき
これまでの反動か筆者のあとがきはなげーでした笑。バナナアレルギーだとか何だとか。
口絵のイラストがなもりさんっぽい筆致で好き。