心和のラノベ感想

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リバーズ・エンド3 free the birds 感想

リバーズ・エンド3 2002.9

今回は、リバーズ・エンド3巻です。

前回の予想通り、遥と茂の話多めで肝試しをしてみたり、VRMMOみたいな展開になってきたり。まだ伊地知らの求めていることは不明ですが、人類の命が掛かってたりするんですかねぇ。

あらすじ

ここに最初に来たのは遥らしい。2番目が七海。遥には共生体の埋め込みに際して、拓己らと違って第二のメソッドを適用し、それが唯に応用して使われたという。さらに、遥は生まれてから2年の人工生命体であった。

拓己は、夜中の窓際で飛び降りそうな茂を発見する。茂には、弱っちい明雄という友達がいた。明雄と話していた所、別の虐めっ子の友達が通りがかり、茂は体面を保つ為に明雄を突き飛ばし、それがきっかけがどうか不明なものの、明雄は亡くなったという。見殺しにしたのではという罪悪感を抱いたまま…。

検査の頻度が上がる中、7人はコクーンのある部屋に通される。それに入った7人は、気付くと地球とは思えない地に降りていた。

感想

読み易さは変わらず。そして、相変わらず唯は目を覚まさないものの、スクールのメンバー達の交流が濃くなってきて面白くなってきました。茂の話なんかはありがちだけども、切ないし一生ものの傷を負ってしまったんだなと思わされる。

遥の境遇も中々に残酷で、それは唯にも同じ事が言えるけれども、親とかは偽物で偽の記憶を植え付けられているという。幸せとは何なんだろうと考えさせられる。

七海は一貫してヒロインとして可愛いです。空元気の明るさも含めて。よく拓己の部屋を訪ねてきたり、エロ本がないか探したり、肝試しでは幽霊嫌いから腰抜けだったり、ギターを弾かせたら上手だったり。

最後の実験に関しては、色々未知な部分が多いですね。火星? よく分からないモンスターに弥生を庇って取り込まれた孝弘は、現実に戻ると心肺停止?っぽい感じになっていて、不安な所。リンクしてるタイプかー。そも、この作業が伊地知らの目的にどう繋がるのか気になります。

唯は今回も記憶だけの登場でした。足がぎこちない猫に船長と名付けるネーミングセンスは良い。

今回のbest words

花を受け取ってくれる人がいるのって幸せよ (p.85 遥)

あとがき

切ない物語と、ダイナミックに動く裏側の対比が凄い。どんな結末を辿るのか。