心和のラノベ感想

1ヶ月15冊読了目標!

リバーズ・エンド 感想

リバーズ・エンド 2001.12

 

今回は、リバーズ・エンドです。

半分の月がのぼる空でもお馴染み橋本紡さんの作品。改行が多い為かなりの読み易さでした。平凡な日常から女の子との出会いで目まぐるしく動き出す物語、終盤の急転直下さとヒロインの謎が気になります。

あらすじ

瀬川拓己には、秘密があった。ひとつは、校舎の裏でクロ、シロ、クツシタと名付けた子猫を飼っていること。もうひとつは、女の子の友達ができたこと。親に持たされた携帯から、ボトルメールのように繋がりが出来た藤木唯という少女。

親の都合で転校する事となった唯は、何と拓己のいる港南中学に通うことになったという。ぎこちない初対面を終え、拓己の幼馴染の有香とその彼氏の良太、そして唯のメンバーで海に行く事に。

感想

序盤はそんな偶然続くかーというのがありながらも、素朴なストーリー展開に和みました。猫の話が入ってくるのも橋本さんらしい。猫が保健所に連れていかれるって話はよくあるんでしょうね。

それから、徐々に唯という少女が何か途轍もない能力を持っているのでは、という話になってくる。猫に乱暴を働いた?内藤への処遇もそうだし、保健所の放火?に、11階の拓己のベランダに突如として現れたり。

そんな中で、海に行った所有香と良太と逸れて唯と2人、土砂降りで空き家の海の家に逃れると男3人に囲まれてしまい。そこは、沢野という男の助けで何とかなるものの、今度はその沢野が唯を狙う。というのも、沢野は伊地知というエージェントに雇われた男らしく。

唯が海を見たいと言っていたのは、施設に入れられていたからでは?とか、追われる立場だったのかとかが分かってくる。そして、唯は火星の進んだテクノロジーが注入された素体?みたいな話も出て来る。

そっから、沢野の追跡で唯が暴走するも、拓己が手を伸ばし何とか無事。ただ、エージェントの放ったミサイルの反動もあって、S市は消滅というラスト。中々に、終盤はSFチックになってきた印象でした。

リバーズ・エンドとは、川の終わりで海の始まり。綺麗なものも汚れたものも混じって濁って一つになる、何か不思議な雰囲気です。

今回のbest words

バカ!今追いかけないと一生後悔するわよ!走れ!とにかく、走るの! (p.214 有香)

あとがき

序盤と終盤の落差は凄かったですが、何か引き込まれるものがありました。

次巻はどんな展開になるのか想像つきません。逃避行?