
今回は、ハルヒ13巻です。
4年ぶりの新刊という事でしたが、ストーリーはほぼ本編に関係ないもので、落胆した人も多かったのではないでしょうか…。
これは恐らく、前に雑誌掲載して広げた風呂敷を何とか書き下ろしで畳んだという事情からだと推察しますが、うーん…。
あらすじ
キョンは気付くとファンタジーRPG世界に紛れ込んでいた。勇者ハルヒ、盗賊の長門、魔法使いの朝比奈さん、吟遊詩人の古泉。訳の分からぬまま、ハルヒの破天荒さによって、レベル上げもせず、魔王城を吹き飛ばしてしまう。
次に転移した場所は、宇宙空間。それからも、西部劇、禁酒時代、海賊、トロイア戦争と、場面を変えながらその場での役割を演じていく事に。キョンは、古泉、長門と協力しながら、脱出の機会を伺う。
感想
出来の悪いSAOを見ている、あるいは破茶滅茶なリレー小説を読んでいる気分でした。雑なストーリー回しに加え、キャラクター間の会話がほぼなかったので、これをハルヒでやる必要があったのかとさえ思ってしまう。
まぁ、終盤に種明かしが一応あって、量子論とか小難しい部分を完全に理解した訳ではないのですが、現実の本人達から分裂した一部であるこれまた本人達が、所謂仮想空間のような場所で役割を演じさせられ続けていたという事が判明。
今回の出来事って、まさに雪山症候群で屋敷に閉じ込められた事件に酷似しているのですが、時系列的には映画撮影の直後っぽいので、雪山の前と思われます。本人のコピーが実験されている説は、この時にも言及されてたんやね。
で、これまた恐らく今回の事件を引き起こしたのは、天蓋領域の勢力だと思われます。長門の記憶の奥底に記憶されただけで、キョン達が再び1に戻った時には、今回の出来事は記憶から抹消されている、というのがエンドレスエイトのような恐ろしさはあります。デジャヴはこうやって形成される?
あと、どうでも良い考察ですが、キョンの妹が何故か今回と雪山の時に出席しているのが少し気になるような。天蓋領域の息が掛かってたりするのかなーなんて。
それから、紛れ込んでいた仮想空間のような場所の、NPCっぽいおじさんの意思を梟として現実に連れてきた件は、キョンの妹に作用していたっぽい他は何かしら意味があるのかは気になるかな。
にしても、今回の出来事はVR技術の賜物ではなく、飽くまでSFチックというかコズミックな勢力によるものというのは、このシリーズらしい解釈でした。
ただ、中身のストーリーが一つ一つこなしてというより、一足飛びとか何とかなったとかそういう雑さがあったのは、逆にSAOの面白さを際立たせていたように思いました。まぁ、天蓋領域の設定が甘いからこうなったとも言えるかもですが。
今回のbest words
得体の知れない天上の飲み物より、部室で飲む朝比奈さんのお茶のほうが四千倍うまいに決まってます (p.299 キョン)
あとがき
寝付きが悪い時は小説を夢想するとか、見た夢をメモするとかは小説家の素質かも知れません。
分裂に関しては、青ブタの双葉理央を思い出したなぁ。