この素晴らしい世界に祝福を!15 邪教シンドローム 感想

2018.11

今回は、このすば15巻です。

表紙の構図、1巻とシンメトリーな感じなんですが、5年も立つとかなり絵柄も変わるなぁと思います。色使いもそうですが、特にカズマのビジュアル変わりすぎ!

さて、今回は前巻の引きで出てきた魔王軍幹部のセレナとのあれこれでした。ただまぁ、一度面白くなくなってきたな…と感じたものを覆すほどではなかったです。鬼畜なカズマを見れたと言えばそうなのですが。

あらすじ

傀儡と復讐の邪神レジーナに仕えしダークプリーストの魔王軍幹部セレスディナ。カズマは住民への呪いを人質として、周囲に打ち明けられないままセレナの下僕と成り下がる。

カズマを手中に収めたセレナは、冒険者たちの傀儡も進め、それによりアクアは居場所を失いかけてしまう。そんな中、抵抗力を失ったと思われたカズマは徐々にセレナに我儘を言い始めるように…?

感想

よくよく考えたら、15巻もシリーズ続けて主人公が未だに始まりの街に居を構えてるってどうなんだ…?

さておき、今回は外堀から埋めるような形でセレナがアクセルの街を侵略していく話でした。が、無力化したと思われたカズマが鬼畜さを強めていき、逆に手玉に取られたばかりか、ただセレナが恥を晒しただけで終わるという感じでした。

というのも、セレナがカズマを従僕にする際に欲望を解放しろと言葉の綾で言ってしまい、更にはカズマがレジーナを崇め出した結果、相対的にセレナが弱体化する事態に。

ここ最近では鳴りを潜めていたカズマの言葉巧みな鬼畜さが、セレナという格好の的を得た事で逆に生き生きとしてました笑。そんな欲望に忠実な状態のカズマでもめぐみんは引き受けようとしてましたけども。

因みに、セレナの傀儡の能力は恩を売る事で発動、返されると解除といった風でした。上手く使えば脅威だったとは思いますが、逆にカズマに手を焼かされる結果となっていたのは、寧ろ悲惨でした笑。

そして、今回は何といっても珍しかったのが、しおらしいアクアが見られた事だと思います。普段のお茶ら気がなければちゃんと女神らしいのに。でも、これまでの積み重ねを鑑みると似合ってないなーが勝ってしまうかなぁ。

そんなアクアが異世界に来てしまった事で、日本人を異世界に送る業務が滞っているようで、天界から召集がかかっている模様。この辺りは次回以降で処遇が決まりそうですが、最終回は魔王を倒して、カズマ諸共戻るって話になりそう。

その時はダクネスはまだしも、めぐみんがどうなるのか気になります。トラクターに轢かれそうな所(?)を助けた少女に乗り移るとかでも面白いかも。

とりあえず、そういう事情もあってアクアは魔王討伐にやる気を見せ始めてたので、最終回に向けてストーリーは進み出してました。

セレナはもう一つ呪詛返しというか、受けた攻撃を撥ね返す脳力も持っていました。バニルから支給されたレベル1に戻すポーションによって無力化したものの、それを断行したカズマも同等な結果に。そもそものステータスが低いし…ってことらしいが、カモネギとかの食材が無駄になってるけど良いのか…。

ダンまちのようにステータスが出てなかったから実際の所は分からないけど、魔王戦を控えてのリセットは大丈夫なんだろうかと不安でもある。他力本願かな。

そういや、セレナの魔法でまた死んだカズマでしたが(デスってそのまま過ぎな呪文だな)、エリス様がめぐみんとの良い雰囲気を妨害してたとしたら、確かに面白いですね。

今回のbest words

……私、この街にいらない女神ですか? (p.46 アクア)

あとがき

バニルやウィズがいるとは言え、残す敵は魔王の娘?と魔王って感じでしょうか。実はそんなに強くないとか、悪い奴じゃないってオチな気もしますが…。

ゼル帝は元気な鶏に成長してました!