今回は、このすばよりみち!1巻です。
最終巻を目前にしてシリーズ初の短編集。ほとんどがBlu-ray特典小説という事で、時系列は前のものが多めでした。
あまり琴線に触れた話はなかったですが、弱体化したダクネスが庇護欲そそる話や、パチモンが出てくる話は新鮮でした。
感想
〜アクセルのアークプリースト〜
貴族のトランザム家から、悪霊退治としてアクアが指名される話。
亡くなった前当主の生き霊が未練を持っていたという感じでしたが、ズバズバ言い当てるアクアはしっかり仕事をしてました。これでこそ存在意義があるというもの。
アクアはカズマらの住む屋敷の霊とも情報交換しているらしく、これだとカズマも屋敷内では隠し事出来ないな…。
〜アクセルの爆裂探偵〜
アクセルの街で連続爆発事件の容疑がかかっためぐみんの話。
めぐみんが日課の爆裂魔法を打ちに行ったタイミングで爆発が起きるというのが面白かったです。真相は、魔力を感知して爆発するキノコが連鎖反応で爆発していたとのこと。
割と普段から喧嘩を吹っかけているめぐみんが、疑われるのも無理なし。
〜守りたいクルセイダー〜
謎の賞金首モンスター『強壮なる使者』の呪いで弱体化したダクネスの話。
このモンスターは、冬将軍と同様に土の大精霊が這いよる混沌として具現化した?モンスターだったようで。
それはさておき、屈強なダクネスが本当のお嬢様のように貧弱になった様子は、中々見られないものでした。因みに、ウィズがモンスターを討伐してダクネスは復活。
〜世にも奇妙な銀髪少女〜
クリスとアクアが意気投合する話。
当人達はそれぞれの正体に気付いているのかいないのか。運の良さが天地ほど違うのは日頃の行いからか。
めぐみんが魔王の血という名前の石に惹かれてるのは、紅魔族のめぐみんらしい。
路地裏に潜んでにゃーと鳴き、飲むとシャワシャワする謎の生き物ネロイドは、何がモチーフなんだろうね。
〜不死の王になるために〜
アンデッドモンスターの調査として呼ばれたウィズに同行する話。
グールに加えて、ヴァンパイアが登場。前回のダンジョン最奥の吸血鬼よりかは下級だと思われる。少しエキサイトするウィズは珍しいですが、格はリッチーの方が上。
結局ヴァンパイアはアクアが浄化。
〜魔王の幹部は忙しい〜
バニルを監視するアクアの話。
確かに、爆裂魔法を打ち終わっためぐみんをおんぶするのは役得である。
バニルはほぼ無害という結果。たまに悪感情を得る為にするイタズラだけは目を瞑るしかないという感じ。
アクセル唯一のサキュバスが冒険者に人気という事で、アクアのお守りは売れず。
〜偽物注意!〜
ザトゥ・オズマ、ラクレス、アキュア、メグミが所属するパーティが、カズマによる風評被害を巡ってやってくる話。
こういうパチモンが出てくるのは面白い。ダクネスは確かに逆に悪っぽい名前でもある。
ちゃんとカズマ達の見せ場があって良かったですが、今後も風評被害が付き纏う事を思うと、パチモンパーティは不憫でもある。
〜アクセルの問題児達〜
王都ギルドからスカウトが来る話。
いつも通りのカエル退治とカエル殺しという蛇モンスターが登場。やはりマッチポンプという事もあって、スカウトはなし。そもそもカズマもこの街からは出る意思もないという事で。
今回のbest words
俺は田中と申します (p.213 カズマ)
あとがき
筆者あとがきで触れられていたのは、警察署副署長のロリエリーナは、15巻で出てきたアロエリーナの妹という設定の事かな。そこまで重要な話ではない気もしますが。