天使の3P!×6 感想 ★★★★

2015.10

今回は、天使の3P!6巻です。

終始暗めな雰囲気ではありましたが、リヤン・ド・ファミユとDragon≒Nutsがそれぞれの道を歩み始めた分岐点でもありました。小梅さんの度胸すげぇ。

あらすじ

キッズロックフェス参加の合否通知を開けると、2組が共に落選だった。リヤン・ド・ファミユは定期ライブでも少しずつ客足が減少する現状と相まって気落ちしてしまう。

そんな状況とは反対に、Dragon≒Nutsは霧夢を先頭にライブハウスを回り、遂には目を付けたタランチュラホークというバンドへ弟子入りを果たし、スキルを磨いていた。

近所の子供たちを招く教会でのクリスマス会に向けて、準備を進める潤たち。響はとある理由から、ライブよりもこのイベントを優先するのだった。

感想

ゆるふわな印象を受けがちですが、今作もまたやはりスポ根の気配。というのも、呆気なくコンテストは審査で落選という、トントン拍子ですんなり通ると思っていただけに驚きでした。

そんな2組の3Pが、それぞれ別の方法で再起を図っていく様子が今回の模様でした。挫折をバネに飛躍していくのは、バトル漫画もかくやですね。

因みに、落選理由はシンプルな技倆やテクニックや完成度というしっかりとした指摘が入ったからという、まさかのコンテストのレベルが高過ぎたからでした。まぁ、無下にされてない分より次は認めさせてやる!という思いになるんかなぁ。

霧夢たちは、ひたすら音楽の質を上げる行動に出ていて、楽しいからどこまでも突き進んでいけるというのは、とても真っ当でシンプルだからこそ強いなぁと思いました。霧夢のメンタルも強いし、強引さが道を拓くんだなと漠然と感じました。

元々、対リヤン・ド・ファミユとして結成したバンドが、根底にはその思想が残るものの、今はその先を見据えて音楽に向き合ってるんだなと。現に、この6巻では演奏技術は潤たちを既に凌駕してそうでした。メインのバンドを後発が超えてしまう事件。

一方の、リヤン・ド・ファミユは途方に暮れかけたものの、クリスマス会を通して、周りを喜ばせることが原動力だと気付けたのは良かったのかなと。やはり、燃料がないと乗り物が動かないように、原動力や目標は必要だと感じます。

という事で、同じ状況に直面してから、別々の方法で立ち直った2組が今後どのように切磋琢磨し、成長していくのか、まだまだ未完成ながら目が離せないといったところでしょうか。

そういえば、最後のそらとのデートは教会内でドラムを教えてもらう、でした。棒をにぎにぎ。それ以上に、響が柚葉をお出掛けに誘ってるのが面白かったです笑。気落ちしてそうという大義名分があるとは言え、態とやってるのではみたいな。抱き癖可愛い。

今回のbest words

大事な話は、お風呂場で! (p.67 くるみ)

貫井家家訓

あとがき

くるみの昴の捏造文は面白かったです。最早恒例になりつつある笑。

メロンパンを渡そうとして、買ったばかりのブラジャーを間違えて渡す桜花さんも中々でした笑。希美のジト目が良い。