夜の帳に闇は閃く2 感想

2024.9

今回は、ヨルヤミ2巻です。

2巻では司波達也の描写が全く無くなり、文弥や有希の活躍に視点が置かれてました。その分、敵もダウンサイジングしているのですが。

七草家のボディーガードの質が残念で冷や冷やするな…。

あらすじ

七草香澄は、学外のコミュニティ作りを模索していた。父の勧めなどもあり、馬術クラブへと足を運ぶ事になるが、そこでナンパに絡まれてしまう。

そんな場面で颯爽と現れたのは黒羽文弥だった。事なきを得た香澄は、馬術クラブで出会ったヴィットリア・リッチというイタリア人留学生と仲良くなる。文弥は彼女の様子を見て、警戒を強めるのだった。

感想

筆者あとがきがまさに今回の内容で、コミュニティ作りに迷う香澄、七草家を人質に四葉家を攻めようと画策するマフィア・ブラトヴァと文弥らによる阻止、殺し屋ストーリーとして有希に亜貿社の後輩ができたりという感じでした。

大学生の人脈作りの大切さは今更言うべくもありませんが、お嬢様的な立ち位置である香澄がそれに苦難しているのは意外でした。寧ろ七草家という肩書きが障害になっている可能性もありますが、性格は体当たり的な印象でしたし。

そんな香澄が興味を持ったのが、昔取った杵柄の乗馬でした。ブラトヴァの策略がありながらも、競技自体は続ける模様。救って貰った文弥に対しての恋愛感情はまだまだのようですが、気になる存在としては映ったように見えました。

その後も、ヴィットリアと香澄の交流は続いて、会員制のカフェバーで薬を盛られて香澄は誘拐される。これがまぁ、七草家がまんまと出し抜かれていて、文弥らが手回ししてなかったら、手遅れになる所だったのマジで問題だぞと。

ブラトヴァも外国での活動になる為に構成員の質が担保されてないのが弱い所で、有希らほ突入で香澄が監禁されていた建物を制圧。文弥も2回目の香澄救出もありながら、まだ白馬の王子とはなっていない感じ。

ボディーガードもそうだけれども、香澄もまた魔法があまり使えない状況下ではか弱い乙女でしかなく、脆さがありましたね…。

そこからは、アジトの探索と有希らのディスコルディアへの潜入工作、黒のオーナーの殺害、ブラトヴァの幹部3人の抹殺などが行われていました。

新キャラとして、フリーの殺し屋のショコラこと小山内千代子、邪眼を持つ黒川白妙も登場。白妙は白羽の妹であり、亜貿社を取り込んだように、邪眼で誓約をさせてヴィットリアとエドアルドをスパイとして寝返らせる形に。

因みに、エドアルドは高級自走車メーカーのリッチ・マッキナの一族であるものの、無能な幹部に従う立場だったようで、そこにつけ込んだ一面もあり。

ショコラについては、毒を体内に飼い、粘膜を接触させる事でターゲットを屠る殺し屋で、その特異体質から事件後に亜貿社に所属する事に。キスというより、性交による殺害になるのかな。

ドジった所を助けられた有希に惚れている印象もあり。

今回のbest words

もう諦めて、お姉様の『Oh!茶会』に入ったらどうですか (p.30 泉美)

→サークル名のセンスェ…

あとがき

何だかんだで有希がマルチプレイヤーで凄い。ポールダンスとか出来たのか。ガサツな有希に年齢は上の後輩が出来てそのやり取りとかは面白くなりそう。それで言ったら、亜弥子もピアノ弾けたんだなーってのもある。

作家は取材と称してショーパブとかに行っても良いんですかねぇ。