ロウきゅーぶ! 感想

2009.2

 

今回は、ロウきゅーぶ!です。

第15回電撃小説大賞の銀賞受賞作。

いかにもラノベらしいタイトルとイラストで良いですね〜。タイトルは籠球部(バスケ部)を可愛くしてみた!というところでしょうか笑。

この作品については、漫画もアニメも履修してなくて、全くの無知からの入りとなりましたが、面白かったです。まさに、スポコン×ロリコン笑。

あらすじ

強豪校の誘いを蹴って、七芝高校バスケ部に加入した長谷川昴は、入って早々に部長の不祥事により1年の活動休止を食らってしまう。途方に暮れる昴に声を掛けたのは、叔母のミホ姉こと篁美星23才だった。

ミホ姉は私立慧心学園で小学校教諭をしていて、女バスの指導を昴に頼む。モヤモヤしながら体育館に向かうと、5人のメンバーがメイド服でお出迎えをする姿が…。

感想

主人公の長谷川昴にどういう行動方針があるのかは掴めなかったものの、分かりやすいストーリーラインで、ギャグも間に挟みながら、比喩表現なんかも良く、とても読み易い文章で面白かったです。

何と言っても、昴が初めてメンバー達の元に行った時の、『お帰りなさいませ!ご主人様!』で笑いました。天丼でもう一回やったのも良かったです。

また、思っていた以上に昴がロリコン度が高い訳ではなかったのは、ある意味びっくりでした笑。252ページで"まったく、小学生って最高だな"という有名なフレーズが出て来ますが、これも小学生の吸収能力の良さを心の中で賞賛している節に出たセリフで、変態性みたいなのは感じなかったです笑。

それから、5人のヒロインというか女子小学生が登場するという事で、一度に覚えられるか不安はありましたが、それぞれに個性があってすぐ区別出来た点も良かったです。

湊智花は、唯一のバスケ経験者であり、昴ですら一目置く才能の片鱗を見せたり、私生活では丁寧な物腰が印象的でした。1巻の表紙絵キャラでもあり、昴の家に1番早く来たりとメインヒロイン感もありました。

三沢真帆は、とにかく元気でムードメーカー的存在でした。この5人を繋ぎ合わせた功労者でもある。交換日記の主催者で実は金持ち?

永塚紗季は、そこまで出番はなかったけど冷静なタイプに感じました。

香椎愛莉は、高い身長がコンプレックスで、それ関連で小さいと言われると喜ぶ様子なんかは面白かったです。今後上手いことそのコンプレックスを利点にしてくれると良いなと思います。

袴田ひなたは、おっとりキャラ。おー、って大体言ってる感じ。でも、めっちゃモテるようで魔性。昴に唯一ちゃん付けで呼ばれ、自身はお兄ちゃんと呼んでる不思議な関係でした。

最初こそ、昴は智花の才能見たさで参加している節がありましたが、智花の負けず嫌いで前のチームで浮いてしまって、何とか今のメンバーでやっているという過去や、男バスに練習時間を奪われるのに対抗する為の試合が予定されているから、昴がコーチに呼ばれたという事情が分かっていく展開は良かったです。

結果として、策を弄してほぼ初心者集団を勝たすことに成功しながらも、昴はコーチを続ける気はない様子でした。と言っても、それではシリーズが続く筈もないので、すぐに戻るんだろうなぁ。女バスの指導を経て、昴自身のバスケモチベも相乗効果で上がっていく、みたいな?

因みに、高校の部長の不祥事こそ、小学生に手を出したという事らしい。その渦中で昴を小学生女子の元に送り込むミホ姉が強すぎなんよな、、、

今回のbest words

わたしが……いちばん……スモール………………えへ (p.276 愛莉)

あとがき

お風呂の見開き挿絵が強い。見開きて。

昴のお母さんの七夕(なゆ)さんも中々キャラ濃かったです。息子をくん付けとか。料理上手とか。