心和のラノベ感想

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魔法科高校の劣等生32 サクリファイス編/卒業編 感想

魔法科高校の劣等生32


今回は、劣等生32巻です。

遂に来てしまった最終巻。何か全然完結する感じしないんですが、一つの区切りとして。

あらすじ

光宣の手によって水波には、休眠したパラサイトが宿っており、八雲でさえ取り除くことは出来なかった。しかし、達也には光宣は必ず日本に戻ってくるという確信に近いものがあった__。

「達也さん、始めましょうか__殺し合いを」

感想

32巻もの巻数を重ねた作品が一つの終わりを迎えたことは感慨深いなーと思います。とは言え、この作品は、司波兄妹の入学から卒業までを描いたもので、この先も続いていく予感があります。現に、メイジアンカンパニーという続編も出てますしね。

光宣の存在って、達也の失敗例の写し鏡なんじゃないのかなぁと読んでいて少し思いました。どこかの選択を誤るだけで、容易に孤立して世界を敵に回してしまう世界線もあったのでは…と。

今回の光宣との激突で、達也は光宣を斃し、パラサイトを葬った後に再生で光宣を復活させるプランを持っていました。

逆に、光宣は自分が戦闘の末に死んで、パラサイトの精神となって水波の中に潜り込み、オーバーヒートの抑制になろうと考えていました。

普通に戦っても成長幅の差で達也が勝っていたでしょうが、どちらにせよ光宣は負けに来ていたんだろうと思います。自分より水波の未来を優先するという、これが正に自己犠牲、サクリファイス編の所以だろうと思います。

まぁ、前回、魔法師を武器として使わせないと言いつつ、達也は単身で他国にとっての抑止力となっているという話もあって、ここにも自己犠牲の意味が少し掠っているのかなと。

そして、卒業編ではいつものメンバーの進路が色々と判明していく訳ですが、1番は深雪を巡っての将輝と達也の泥仕合の殴り合いのシーンでしょう。

これは、作者がやりたかったシーンなんでしょうね。魔法は一切なしの泥臭い男同士の戦いというか、人間らしさというか。恋は勢いなのです。

それから、細かい所では交流戦モノリス・コードにエリカを始め女子が参加したとか、恒星炉関連でアビーと達也の対面が叶ったり、藤林が四葉家に入ったりもありました。イギリスの動きは分からず。

それと、佐伯少将は結局落魄した訳ですが、戦略級魔法の管理の条約について、確かに悪い部分が多いんだなというのと、裏の意図に気付ける達也は流石だなと。逆にまだまだ将輝は図太さというか大人にはなりきれてないというか。

エピローグに関しては、SAOのアリシゼーション編の後のような、アセロラちゃん……おくち あんぐり!って感じ。宇宙とか出したらそうなりますやん。まぁ、光宣と水波が人工冬眠ではなく、別の居場所が出来そう、という流れでした。

論文コンペェ……。

あとがき

やはりこうして見ると、16巻で大分シリーズの風向きが変わったなと思えます。そして、達也が苦戦するシーンの少なさよ笑。ちゃんと色んなものを吸収して成長はしているんですが。

葉山って何者なんでしょうね…

2022.7.28