心和のラノベ感想

1ヶ月15冊読了目標!

三角の距離は限りないゼロ 感想

三角の距離は限りないゼロ


今回は、三角の距離は限りないゼロです。

来月(2022.8)に最終8巻が出版されるということで、前々から気になっていた本作を読み始めました。岬鷺宮さんの作品を読むのも今作が初めてになります。

ブコメで二重人格のヒロインを好きになった主人公の模様が描かれています。

あらすじ

他人の前でキャラを作ってしまう自分に嫌悪していた矢野四季は、2年生の始業式の日に転校してきた凛とした少女に一目惚れする。

その後、偶々忘れ物を取りに戻った四季は、一目惚れした水瀬秋玻に春珂という別人格に出会う。

春珂は秋玻と違っておっちょこちょいな面があり、一方で秋玻に近付こうともがく姿勢に感化され、四季は2人が多重人格であることを周囲に隠すため、協力をしていくことに。

感想

面白かったです。SFなどではよくある設定かなとも思うんですが、意外と多重人格ものはあまり読んだことはなくて新鮮でしたし、前後関係に過不足はなく設定がしっかりしていたので、ストンと腑に落ちて読み進められました。

よく考えてみれば、物語シリーズ羽川翼とか青ブタの花楓も多重人格キャラでしたね。羽川は、ネグレクトというか、そもそも両親と血が繋がっていないというブラックで、花楓の方はいじめが起因となっていて、どちらも心理的ショックが根底にあります。

序盤に少し、両親は2人のことをどう見ているのかとか、2人が入れ替わるタイミングを操作出来るのかとか、説明が入っても良いのかなとは思いましたが、今後の展開の為に温めているならまぁ良いかな。

にしても、最後の終わり方が綺麗過ぎでした。どっちがキスしたでしょう?みたいなのを読んでいて、この設定なら見たいなと思っていましたが正に。これはラティアス

終盤は少し駆け足な感じがあったのは少し残念だったんですが、1巻完結でも問題ない収まり方になっていたので、そこも仕方がないかなと。

秋玻との出会いから、多重人格が四季にバレるまでの過程は、めっちゃはがないを髣髴とさせました笑。

あとがき

8巻完結と聞いて、今後の展開が中々読めないんですが、少なくとも秋玻の本名や秋玻が春珂を生み出す結果となった事件はやるんだろうなと。

それから、多重人格にとって本質的なハッピーエンドは、2人が1人になる、つまり元の人格に同一化するということなんでしょうが、四季が2人を好きになって拗れたりするのかな…。

2022.7.17