心和のラノベ感想

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魔法科高校の劣等生16 四葉継承編 感想

魔法科高校の劣等生16


今回は、劣等生16巻です。

1つの山場を迎えたなという巻でした。達也の誕生秘話から、達也と深雪の関係性が180°変わる秘められた事実の開示等、これまでの伏線の回収も多々あって驚きの連続でした。

あらすじ

正月に、四葉家の本家と分家が一堂に会する『慶春会』が催される。毎年出席を断っていた深雪だったが、今年は達也と共に招待を受ける。

一説には、深雪の当主後継が囁かれる中、兄妹は四葉家に向かう。しかし、深雪が当主になる事で達也の地位が向上する事を阻止する為、一部分家による妨害工作が勃発する。

感想

達也と深雪の関係性において、達也の方が身分が低いという固定観念を当シリーズ最初の頃から刷り込まれてきましたが、今回で逆転しました。

読み終わってみると、序盤の新キャラ登場と妨害工作がいかに茶番であるか分かって面白い笑。後半の真実の開陳が誇張抜きで、シリーズの根幹を揺るがす事実のオンパレードでした。

にしても、四葉家の家系図を挿絵で初めて見ましたが、分家も沢山いるんだなと。今回出てきたのは、津久葉夕歌と、新発田勝成とそのボディーガードの琴鳴と奏太。勝成は、琴鳴と婚約を決意したようで、サイドストーリーとかあるかな…。

夕歌、勝成、深雪、そして文弥の4人が四葉家当主候補。この面々を見ると、考えるまでもなく深雪の力が突出しているのが分かりますね。それから、亜弥子は達也の事を好きだったんですかね…、文弥が達也を慕っているのは随所に見えましたが、亜弥子の感情には気付かなかったです。

今回出て来た新情報としては、達也と深雪は本当に兄妹であるものの、深雪は完全調整体であること。調整体ってのがいまいちまだピンと来ていない部分がありますが、何となく達也は産まれた後に強化されたのに対して、深雪は出生に関しても弄られて生まれたのかな、と思います。

そんな訳で、深雪のガーディアンとしての達也ではなくて、達也ありきで深雪が生み出されたという、今までの捉え方が逆転する事実が明かされた訳です。

全ての発端は、真夜が大漢に拉致された例の件。深夜に宿った子供に、真夜の歪んだ願いが反映されてか、分解と再生を持つ達也が生まれたと。

罪の子として、達也を葬る案も出たものの、そうはならなかったという経緯もあって。なので、達也も深雪も結局は一族の思惑に大分振り回されているんだなと同情します。

深雪は無事に次期当主に決定し、伴って達也の一族内の地位も向上。そもそも、達也を無為に貶めていたのは誰なんだろうとも思いますが。

そして、何と言っても達也と深雪の婚約ですね。深雪は調整体のため、遺伝子的な問題は起きないらしく。深雪は自分が調整体だと知って絶望するかとも思いましたが、それ以上に達也の元にいられる喜びが優ったようですね。これからはもうブラコンではなくなるのかな…。

そんな深雪の兄妹を越えての告白も、達也は嬉しく思いながらも、回答を後に保留。達也の方からは、恋愛感情よりも、兄妹としての愛が今は強いようで。それでも、今後の関係性の推移は気になるところですね。

あとがき

ラストの2文。勿論、深雪の婚約となったらあの男が黙っている訳にはいかないですよねー笑。

最早、四葉家の関与どころではなく、婚約関係となった司波兄妹は、一校内でどうなっていくのか…次回も楽しみです。

2022.6.17