心和のラノベ感想

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現実でラブコメできないとだれが決めた?2 感想

現実でラブコメできないとだれが決めた?2


今回は、ラブだめ2巻です。

表紙の通り、クラスの女王的ポジションの勝沼あゆみ回です。ヒロイン適性が低い彼女ですが果たして…。

あらすじ

毎年6月末に行われる学校規模のイベント『地域清掃ボランティア』に向けて、作戦を立てる耕平。しかし、クラス環境が原因で上手くいかない可能性が浮上。

そこで、原因を調査し、穴山を筆頭としたオタクグループ、小泉を筆頭とした運動部グループ、チャラグループの井出らに対して働きかけを行なっていく。

一方、事ある毎に妨害してくる勝沼の行動はエスカレートしていき、次第に周囲に敵を作っていくのだった。

感想

今回はラノベらしい、ラブコメらしい話でした。クラスの女王タイプのキャラが、高慢な態度を取り続けて、仕舞いには取り巻きから裏切られて堕落していくという、よくあるパターンです。

なので、全体としては重くて暗くて胸糞展開でした。とは言え、ラストに向けて耕平がどう物事を丸く収めるかという緊迫感みたいなものは感じました。

ただ、この話は邪魔者を除け者にして終わりではなく、最後には救済が用意されていました。前半散々貶され展開が続いたので、終盤の逆転にはスカッとジャパンでした。とは言え、勝沼の過去を知ってしまうと、除外して終わりとはいかない訳で。

勝沼は嫌なキャラではありましたが、p288の涙のシーンにはグッとくるものがありました。そして、最後の髪を切っての対面シーンでは、今までの悪い面を全て吹き飛ばす可愛さと強さがあって良かったです。

にしても、上野原の彼女ムーブが強い。

p30の「まるで実力至上主義っすわー。負けたら退学になりそう」とか、p121の「俺がマスクの下でどんだけ笑顔の練習したと思ってんだちくしょう」とかは笑いました。地域清掃イベントもとらドラを彷彿とさせますし。

あとがき

勝沼さんが無事更生して、クラスに馴染めて良かったなと思います。その反面、こうなった裏の原因に清里さんが絡んでいそうな所が怖いところです。

今作は、とかく"自分を貫く"という部分に強くメッセージ性があるような気がします。

次回は、先輩キャラの日野春さん回となりそうです。地味に今回で、クラス内も友人関係もかなり向上したと思うので、安定した話の展開になると予想します。

2022.6.5