今回は、魔法科高校の劣等生11巻です。
来訪者編のラストと、司波兄妹の1学年度のラストが重なる話で、パラサイトの件とリーナの件がひとまず片が付きました。
あらすじ
リーナは再び達也の前に立つ。追い詰められる達也であったが、戦闘者としての心が未熟なリーナはその隙から敗北する。
一方、ピクシーを囮としたパラサイトとの戦いでも苦戦する面々、深雪の解放された精神干渉系魔法により、局面が変わる。
感想
様々な勢力が入り乱れて行動を起こしていく様子は、凄かったです。まぁ、四葉家の異例さや強力さが際立っている訳ですが…。
来訪者編は、パラサイトとリーナが話の中心にはなっていますが、リーナ救済の側面が大きいという風に感じました。達也らと同年代でありながら、世界最強の魔法使と謳われるリーナの心境。理解して適切な助言を与えられるのは、似たような立場にある達也しかいないんですよね。
能力を持つものが、それをやりたいか如何に関わらず、殺人に手を染め無ければいけない現状。そこから、リーナだけがそれを背負う必要がないと認識させられただけでも、大きいんだろうと思いました。
深雪が魔法のルーツを考えて思い悩むシーンもありましたが、使用できてもまだ魔法についても未知の部分が多いんだと感じました。
また、深雪にとってもリーナはライバルとなって、良い刺激になって。また、再会する日は遠くない気がします。
深雪の精神干渉系魔法ですが、これも遺伝ということが予想されますね。ただでさえ戦略級魔法使クラスなのに笑。それと、遺伝で言えば、ほのかの達也への想いの強さも遺伝的なものが大きいみたいな記述がありました。少し驚きましたが、血は逆らえないというところですか。
そして、エピローグで卒業式の模様が描かれました。あとがきでもあったように、卒業=退場という訳ではないため、湿っぽい感じはほとんどなかったですね。
小早川先輩が救われていたのは地味に良い話でした。魔法を使える人材はまだまだ人手不足だと。
リーナのボーカルは、そりゃ勿論中の人けいおん！のボーカルですから良いに決まってる笑。
地味に最後に付いていた短編は、真由美のお嬢様として日々の生活の大変さが分かる内容。大変さというか気苦労？ と言っても、めっちゃ次回以降の伏線も含まれていましたけど笑。真由美妹が双子なのは初出ですかね、バレンタインデーの時にちょろっと出てきた以来か。
あとがき
水波が司波兄妹家に入ることになっての、2学年が始まるということで、また波乱の予感がします。雫が帰ってきますし、七賢人だとかも今後出てきそうです。
また、ピクシーが持つ重要性や十師族の動向なども楽しみです。
2022.5.29
