今回は、青春絶対つぶすマンな俺に救いはいらない。です。
最近、5年ぶりに2巻が出るとのことで話題になっている今作。実は、1巻が出るまでも1年半以上色々あったようで、何かと遅れているという。
あらすじ
人に誇れるものはなく、ダメ人間の負け犬な狭山明人。ある時、下駄箱に入っていた手紙がきっかけで、同じ中学でスペックが高い美少女、小野寺薫と会い、そして、藤崎小夜子に出会う。
それから、藤崎が掲げる特別生徒相談室の救済に巻き込まれ、個性的な面々とのやり取りをしていく中で、大事なことを見つけていく。
感想
うーん…あまり個人的には面白さを感じなかったです。全体を通して寒い感じなのと、キャラのぶれというか、話のまとまりのなさというか。
ひねくれ系主人公も、昨今では減った印象がありますよね。最近のトレンドは、ぼっちとか底辺とかよりも、リア充とか成長があったりとか、普通に中間層だったり。
別に、今でもひねくれ系主人公が通用しない訳ではないとは思うんですが、周りとの絡ませ方を上手くやらないと、内容の説得力が薄くなるのかなぁと思います。その点、俺ガイルは八幡の輝かせ方が上手かったし、ゆきのんのキャラ性も魅力的だったなーと感じます。奉仕部ってのも絶妙。
ついつい比較してしまうんですが、不登校の引きこもりの救済についても、描き切れてない感が否めない。チラムネのケンタッチーはリア充グループに入った訳ですから、そこに進歩がありますね。
まぁ、古賀のこのすばのアニメ面白れぇwwwみたいな発言は笑いました。と同時に、2017年のラノベなんだなと感じましたね。随所のネタは古めだと思いましたけど。
新田の件が1番気に食わなかったかなぁ。一緒にIH目指そうと言ったとはいえ、小野寺は怪我を頻発させてる訳で、陸上を辞めることについて、他人があーだこーだ言うことじゃないと思うんですよね。
これは、古賀がユーチューバーになりたいと言っていることを、誰かが否定するのはおかしいというのに似ていて。結局は、自分がやりたいことをやるのが1番だし、普通は他人が頤使するものでもない。
まぁ、あとは1巻なので詰め込み過ぎの風呂敷広げ過ぎになるのは、多分仕方ないんでしょう。実際、2巻以降から面白いと感じる作品も多いですし。
なので、自殺したがりハンサムの相田や、貧乏女神の矢野さん、そして何より電波系の藤崎さんの深掘り次第で、この作品の真価が問われるのかと思います。
というか、そもそも藤崎さんそれほど変な行動取ってるようには見えないけどな…。
あとがき
今のところそれほど評価は高くないんですが、5年振りの続編というのは逆に興味が湧きますね笑。
思い出しながら書かれるのも大変だったかと思いますが、2巻期待したいです。
2022.5.13