心和のラノベ感想

1ヶ月15冊読了目標!

タイム・リープ あしたはきのう[下] 感想

タイム・リープ


今回は、タイム・リープ下です。

下巻で、日曜日に何があったのか、真犯人は誰なのか、それから友人らの行動なんかの理由もはっきりしてすっきりしました。

何で翔香の身に時間跳躍が起きたのか、という所まで問うのはフィクションだからタブーですかね…。

あらすじ

願い通り、金曜日の車に轢かれる直前に戻った翔香。和彦の助けにより一命を取りとめたものの、翔香を狙う犯人の存在が浮かび上がってくる。

現在の翔香となる為の辻褄合わせを寸分の狂い無く行なった後、遂に日曜日へと向かう。そこで待ち受ける一連の犯人とは…。

感想

綺麗に物事が収まったなというのが、読み終えての第一印象。上巻冒頭の和彦とのキスシーンにいかにして繋がるか、ワクワクしながら読み進めていましたがお見事でした。

よく考えてみれば、キスをせがまれて和彦の方からしたのに、ビンタされてるの可哀想ではあるな笑。

そして、作品自体こんなにも複雑に時系列が纏絡しているのに、犯人の動機が単純というのも拍子抜けというか呆気ないというか。意外と世の中こういうもんなんだろうな。

物事の辻褄合わせの過程も面白かったです。前に戻るに当たって今の内にこういう能力を付けておかないと、とか、予備知識を付けないように意識するとかも。正にピースを嵌めていくような。勿論、女嫌いの和彦が徐々に翔香に心を開いていく過程もまた尊かったですね()。

この作品の前半は分からない事だらけでスタートしましたが、後半に行くにつれて大分腑に落ちる事柄も増えて読みやすくなっていく感じがしました。

真相を知らない初見も面白いですが、全て読んだ後また読み返すのも楽しいんだろうなぁという気がする作品でした。

あとがき

“あとがきがわりに"は何だったんでしょう…。めっちゃ壮大なSFものが始まりそうな序文という感じでしたが。

総括としては、ラノベらしさはなく(ラノベらしさとは?)、上下巻でしっかり纏まって読みやすかったですね。同作者の別作品もいくつか持っているので、時間があれば読んでいきたいです。

2022.4.29