今回は、小悪魔ティーリと救世主⁉︎6巻です。
最終巻になります。前回エリーゼへの気持ちに気付いた聡一郎ですが、ヒロインレースの行方は。そして、天使と悪魔の闘争、どういったラストになるのかといった部分、この辺りはしっかりと締め括られていました。
あらすじ
エリーゼらが天国に戻ってから、聡一郎はティーリと共に平穏に暮らしていた。しかし、エリーゼの喪失感は埋められるものではなく、聡一郎は思い出の地を巡ることを決意する。
そんな時、ルシオンはミカエルからの言伝として、ティーリの浄化もしくは天使と同居する案を告げる。成り行きでルシオンと共に天国へと赴いた聡一郎は、ミカエルの手によって幽閉されてしまい__
感想
一つの物語が終わった、と感じました。著者があとがきで話されていましたが、ラノベはゲームと違って、ルート分岐することなく一つの終わりの形を提示しなくてはならないと。
終盤は駆け足で、ラファエルという便利キャラを登場させて強引に締め括ったように見えますが、確かに一つの終焉を見られたのは、ここまで読み進めてきて良かったのかなと思います。
僕が前々から思っているのは、ラノベでも負けヒロイン向けのアナザールート(番外編)で一冊、乃至はそれ以上刊行しても良いのではということです。俺妹でもifストーリーが書籍化されたりしてますし。
にしても、前回の記事投稿で、ハッピーエンドはエリーゼとティーゼとの同居だと考えていましたが、ほぼその通りになってくれました。大団円と言って良いのではないでしょうか。
一つの物語として以外だったのは、選ばれたのはエリーゼだったことですよね。勿論、どう考えてもエリーゼを選ぶべきなんですが、ここはとても現実的な結論に至ったなと。一方のティーリは、小生意気な、もっと言えば小悪魔な妹キャラに落ち着きました笑。1巻表紙のキャラがある意味負けヒロインとなる作品は珍しい。
また、この物語の隠れテーマみたいなものとして、種族の垣根なく平和であることの願いみたいなものがあるように思います。天使であろうと悪い奴もいるし、一方で悪魔出身でも人間と上手くやれる奴もいて。種族を越えて仲良くするという物語があっても良いという。
でも、よくよく考えるとティーリが片翼という設定が、ゲートを通れるか否かだけに留まってしまったのは消化不良感ありますよね…。悪魔界時代ティーリさん不遇なんだけど、聡一郎がティーリにとっての救世主となったと強引に解釈すれば、まぁ良いのかなぁ笑。
あとがき
とにかく、一つの結末に立ち会えたというのが何よりだと思いました。フォーチュンを始めとした悪魔陣営の思惑やら、天使の方も色々と謎は残している気はしますが、それはそれとして。
リズももう少し救われるストーリーを読んでみたいような。
ともあれ、今作の完結から1年と少し後に、よう実という作品が生み出されるというのは感慨深いです。
あとは、ようやくトモセシュンサクArt Worksをじっくりと読めるなと。あれパラパラ見た感じ、第1弾の最初めっちゃエロいですよね…^ ^
2022.3.20