今回は、義妹生活2巻です。
前回、沙希が恋心を自覚しかけて終わりましたが、2巻ではそれが少し進んで、主人公のことを意識したり、読売先輩のことを嫉妬したり、ニヤニヤする展開でした。
あらすじ
夏休み前の期末テストの現代文で再テストとなってしまった沙希。浅村は、普段ご飯の用意をする沙希へのお返しとして、学習効率を上げる方法を模索する。加えて、現代文が得意な浅村は、勉強法についてもアドバイスを施す。
一方で、本屋でのバイト後浅村は観たい映画の話をする内に、読売先輩とレイトショーに行くことに。その他、奈良坂さんに料理を教わったり、何気ない日常が続く中、沙希の心境は徐々に変化していく。
感想
本文でも触れられている通り、ラブストーリーはすれ違いがあるからこそ面白いものです。東京ラブストーリーも、スマホがあったら何ら不都合なく恙なく進行してしまいますからね笑。
そんな中でも、このフラットですり合わせが行われる今作は読み易いだけでなく、ちゃんと面白いです。何と言っても、最後の沙希の日記がエモい。つい最近、ダンまち17巻でエイナさんの日記を見た時も、うわぁうわぁ…と思いましたが、ヒロインの心情が闡明になる感じは素晴らしいですね。
本音と建前はありますし、基本小説は一人称なので、普通はヒロイン側の心の内は開示されないことが多いです。しかし、今作の最後に一気に感情の答え合わせが行われるという展開は良きです。すり合わせをしていても、実はすれ違いが起きていることも判明しますが。
なるほどなぁと思ったのは、すり合わせを先に済ますというのが、相手を思い遣る優しさではなく、相手の気持ちが分からないからこその行動だという話です。ある意味、楽をしているとも言えるんでしょうか。
因みに、僕は勉強中は音楽聴かない派です。逆に気が散っちゃうタイプなのです。
あとがき
今回は確かに沙希の弱点に焦点を当てたお話でした。でも、ギブ&テイクはギブを多めに且つ、くれたぶんは倍返しにという信条は素晴らしいですね。世の中にこういう人が汪溢して欲しいものです。
沙希さん、遂に浅村と同じバイト先に加入してしまうのか…。ストーカーと言われても過言ではない…
2022.2.23