心和のラノベ感想

1ヶ月15冊読了目標!

千歳くんはラムネ瓶のなか6 感想

千歳くんはラムネ瓶のなか6


今回は、チラムネ6巻です。600ページ超えの分厚さから約半年積み本してしまっておりました…。夏の時期に読めなくてすみません!

これ1日で読み終わるのかな…と憂慮を胸に秘めつつ読み始めた訳ですが、結論から言ってしまうとそれは全くの杞憂でした。内容が面白く興味深いのは勿論のこと、文章の改行が多く1ページ当たりの密度がそこまでないことで、読み易かったのかなと思います。

これまでのチラムネの傾向として、1巻1ヒロインという形で進んできて、今回スポットが当たるのが内田優空というキャラでした。正妻の柊さんに対して、裏の正妻といった印象の内田さんですがさてさて(チラムネって余裕で下の名前が飛び交っているから、苗字呼称が地味に逆に違和感あるな)。

あらすじ

高校入学当初、内田優空は、他人に過度に干渉することもされることも忌避し、普通に生きる事をモットーとする女の子だった。しかし、朔と交流を続ける内に、自分を縛る過去と上手く向き合えるようになり__

夕湖の公開告白事件の後、千歳グループはそれぞれに蟠りを抱えたまま夏休みに突入していた。

それぞれが自分の立ち位置を確認し、後悔を重ねる中、朔も自分を責め苛んでいたものの、優空の献身によって気持ちを整理していく。千歳グループは元の形に戻るのか、朔は恋愛について答えを見つけることが出来るのか__

感想

男女のグループとあって、友情と恋愛感情の狭間で今まで通りの関係でいられなくなるというのは、タイミングこそあれ、必然なのだろうと思ってしまいます。そもそも、千歳グループ自体が結構歪なんですよね。ヒロインの恋愛感情は全て朔に向いていて、海人は夕湖に、和希は悠月にと。健太っちーは…優しくされた子に靡きそう笑。正解はなく誰も悪くないのに縺れてしまうというのは胸が痛いところですね。

こんな状況なので、1番重要なのが朔の気持ちになる訳です。これについて、今巻で1人に決められないという本音が明かされました。逆に言うと、どのヒロインからの告白も断っていたのだろうなと。ヤリチン糞野郎と揶揄されていたのに、実は、受け取るばかりで愛し方を知らなかったというのは、八方美人の朔らしいです。それについて、夕湖や優空は朔の気持ちが定まるまで待ちますよ、と。

「千歳くんはラムネ瓶のなか」というタイトル、朔はラムネ瓶の中にあって取れないビー玉という比喩なんでしょうかね。そう捉えると、朔という名のビー玉を取り出すのはどのヒロインなんでしょう?

優空と朔は、両親が離婚しているという共通項がありますが、当初の敬語から名前呼びに変わっていく過程はエモかったですね。自分は自分で、自分らしく生きるべきという教訓も得られました。

お盆休みに、実は優空は夕湖に会いに行っていたり、「えと、私このまま泊まっていくけど?」の焼き増しシーンは良かったです。

あとは、朔と明日姉が祖母の家に行って縁の話を聞くシーンも重要でした。千歳グループの縁が切れず、手離されずに安心しました。

あとがき

長かったので、まだ書き忘れてることありそうだけど…まあ良しとします。

今巻で一応ヒロイン1周したので、今後は誰への気持ちを深めていくかという話になっていくのかなと思いました。

次回6.5巻も分厚くなりそうな予感がありますが、気長に待ちたいですね!

2022.2.6