心和のラノベ感想

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ソードアート・オンライン9 感想

ソードアート・オンライン9

今回はSAO9巻です。今巻から、シリーズ第4弾となるアリシゼーション編が始まりました。先の話をしてしまうと、このアリシゼーション編は18巻まで続くシリーズ屈指の長編となっています。また、心なしか今巻から、abecさんの絵のタッチも今までと変わったような気がします。

結論から言いますと、この9巻を読んでソードアート・オンラインシリーズの勝利を確信しました。話の展開の上手さ、ワクワク感等とにかく面白い。やはりSAOはラノベ界の覇を争う作品だと感じました。

あらすじ

キリトは、ルーリット村で樵の天職であるユージオと、シスター見習いのアリスらと暮らしていた。ある日、村の掟を破って北の洞窟へ氷を取りに向かった3人は、迷子になり洞窟を進んだ先で、ダークテリトリーに到達し、不慮の事故によって、アリスは禁忌目録に抵触してしまう。後日、アリスは整合騎士によって連れ去られるが、キリトはまだしもユージオはそれに対し、反抗行動を起こす事は出来なかった。

現実に戻ったキリトは、いつものダイシー・カフェで、シノンアスナと待ち合わせをしていた。何でも、キリトは最近再び菊岡絡みのバイトをしているとのことだった。そのテストプレイでは、現実の記憶を持ち込めないことに加え、内部記憶も外に持ち出せないSTL(ソウル・トランスレーション)という仕組みや、ダイブ時間の数倍の時間を仮想世界で体感できるFLA(フラクトライト・アクセラレーション)という仕組みがあった。そして、その仮想世界はアンダーワールドと呼ばれている、と2人に説明する。

シノンと別れた帰り道、キリトは卒業後アメリカに行く事をアスナに告げる。アスナは、少し驚いた後に付いて行くと答える。そこへ、旧ラフコフメンバーであり逃走中の金本が現れ、キリトはデスガン事件と同様の薬品を注射されてしまう。

目を覚ましたキリトは、記憶を保持したまま訳も分からずアンダーワールド内にいたのだった。

感想

まず、物語の構成が良いですね。シノンとGGOの話を入れることによって、読者にあの死銃事件が本当の意味で終わってないことをリマインドさせていました。そして、物語の最初にアンダーワールドの話を持って来たのも、実は時系列は間違っていないけれども、あれ?これ何が始まったの?感を創出していて良かったと思います。

キリトってめっちゃ頭良いのでは。僕はキリト先生の説明がほとんど理解できなかったです笑。とりあえず、今回のアンダーワールドは、ポリゴンで街並み等が構成されてる訳ではなくて、人の記憶から構成されてために高精細ということ、アンダーワールド内の時間経過は現実の何十倍〜何百倍も早いらしいということですかね(仕組みは珍紛漢紛です笑。考えるな感じろ)。

アスナのキリトへの重さが描かれた部分もありました。キリトは向こう見ずの所はありますが、それにしてもキリトの体温と心拍数を端末の待ち受け画面にするってのは…。まぁ僕はアスナからの愛だったら、どれだけ重くたって受け止められる自信ありますよ笑。

そして、「ないよ、剣ないよぉ‼︎」来ましたね笑。ゲーム内で無双するキリトでも、現実では全て上手くいくって訳ではない事を思い知らされる瞬間でもありました。今思うと、須郷の時も、刃に薬品が塗布されていたらまずかったですよね…。

200ページ辺りのカラーの挿絵がエモい。これ、アニメ観てる人なら分かると思いますが、アリシゼーション編のopであるADAMASの前奏部分でも使用されてますよね。

210ページ挿絵

あとは、セルカの救済の話でもありました。アリスという天才肌の姉を持つ苦悩。それでも、セルカにしか無いものもあってセルカはセルカだよ、と。

あとがき

今巻は、アリシゼーション編の導入であり、世界観の説明と、キリトがどういった立ち位置なのかが明確になりました。400ページ越えというボリューム感の割には、物語としてはキリトがユージオと共に央都行きが決定するまでしか進んでないんですね。

現実のキリトはどうなってしまったのか、アリスは生きているのか、アンダーワールドを構築した人物は誰で、その目的は何なのか、等々今回明かされなかった情報も含めて、次回以降も楽しみながら読んでいきたいと思います。

2021.12.30